負ける投資家は「多くの人が同じパターン」でやられているという(イメージ)
日経平均株価が史上最高値を更新した一方、トランプ米大統領の今後の動きなど、見通せない要素も少なくない。不確定要素があるのは相場の常だが、そうしたなかで「勝つ人」「負ける人」はどのようにして分かれるのか。失敗する投資家が陥るパターンから学べることも多い。
元手94万円を1年11か月で17.5倍にあたる1646万円に増やした経験を持ち、『決算書3分速読から見つける10倍株ときどき50倍株』(KADOKAWA)の著書もある元証券マンの個人投資家・かぶカブキさん。証券会社では当初トレーダーだったが、結果が出せずに営業職に転籍した経験を持つ。
そして、営業マンとして「勝つ人」「負ける人」の取引をリアルタイムで見られたことが、現在の成果に大きくつながっているという。そんなかぶカブキさんに話を聞いた。
「勝つ人と負ける人は、損を最小限に抑えて利益を最大限に伸ばす“損小利大”が実践できているかどうかで分かれると営業時代に学びました。勝つ人は売買の根拠が明確で、損切りする時も次の投資のチャンスと位置づけるなどの思考が明確にありました」(以下、「」内コメントはかぶカブキさん)
当時、そうした取引の特徴をひとつひとつメモして学んでいったというかぶカブキさんは、「負ける人」にも共通項を見出したという。
「トレーダー時代の自分のように、根拠の薄い売買をして、逆に“損大利小”になってしまうお客様もいました。メモを取っていくなかで、負ける人には売買の根拠が曖昧であるという問題が共通するとわかりました。
その銘柄が売るべきタイミングかどうかではなく、“利益が乗っているものから決済したい”といった考えから、うまくいっている銘柄を早々に手放し、うまくいってない銘柄を大事にしてしまう人は負けが込んでいたんです。1人や2人ではなく、多くの人が同じパターンでやられていました」