*13:06JST インテリックス Research Memo(6):積極仕入により収益不動産物件の保有残高が過去最高水準に
■インテリックス<8940>の業績動向
3. 財務状況と経営指標
2025年5月期末の資産合計は前期末比11,952百万円増加の52,663百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では現金及び預金が553百万円、販売用不動産が8,254百万円それぞれ増加した。固定資産では長期保有の収益不動産物件の取得により有形固定資産が2,413百万円増加したほか、投資その他の資産が484百万円増加した。前下期以降、積極仕入策に転じたことにより、収益不動産物件(販売用不動産+長期保有収益物件)の期末残高は同105億円増の419億円と過去最高水準を更新した。
負債合計は前期末比10,203百万円増加の39,041百万円となった。収益不動産物件の取得資金として有利子負債が9,382百万円増加したほか、未払法人税等が707百万円増加したこと等による。純資産合計は前期末比1,749百万円増加の13,621百万円となった。配当金支出217百万円があった一方で、親会社株主に帰属する当期純利益1,667百万円を計上したほか非支配株主持分が240百万円増加した※。
※ リコシスの期間損益は黒字化しているが、債務超過分を解消するため今回経営陣が資金を拠出し、増減資を実施した。
経営指標を見ると、収益不動産物件の取得による資産及び有利子負債の増加により、自己資本比率が前期末の29.1%から25.4%に低下し、有利子負債比率が216.6%から262.3%に上昇するなど財務体質はやや悪化した。しかし、将来の収益増につながる先行投資と位置付けられ、問題のない水準と弊社では考えている。ただ、財務体質が脆弱になれば金融機関からの借り入れも厳しくなるため、自己資本比率で25~30%水準を下限に事業活動資金の運用を進める方針である。収益性に関しては営業利益率で5.3%、ROEで13.2%とそれぞれ前期比で上昇しており、ROEについては今後も10%以上の水準を目標としていく。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<HN>