*18:27JST 11日の香港市場概況:香港市場は5日ぶり反落、利益確定売りが優勢
11日の香港市場は5日ぶりに反落、主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前日比113.94ポイント(0.43%)安の26086.32ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が67.91ポイント(0.73%)安の9260.25ポイントで引けた。売買代金は3252億530万香港ドル(約6兆1723億円)に拡大した。
ハンセン指数が約4年ぶり高値圏まで回復しており、過熱感から利益確定売り圧力が優勢となった。外部環境では、米国の金利動向や世界経済リスクが警戒された。外国為替市場で人民元の動きにも注目が集まり、ドル高・利回りの上昇観測がリスク回避的な売りを誘った。
半面、中国当局による追加景気刺激策への期待が投資家に一定の安心感を与えたほか、中国本土市場の強い上昇が香港市場にも波及した。データセンター・通信・半導体セクターなどテック関連が物色されたことで、下げ幅は限定された。
ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品関連株が大幅に売られた。翰森製薬(03692/HK)が8.8%安、CSPC製薬集団(01093/HK)が7.5%安、無錫バイオロジクス(02269/HK)が4.3%安と下げが目立った。中国本土での薬価抑制強化や収益性低下への懸念が再燃したことが背景とみられ、セクター全体に売りが波及した。
また、金融・ネット関連も軟調で、中国建設銀行(00939/HK)が1.1%安、テンセント(00700/HK)が0.6%安、京東集団(09618/HK)が1.7%安、快手科技(01024/HK)が1.1%安と主要ネット株も利益確定売りに押された。このほか、自動車関連では理想汽車(02015/HK)が3.0%安、小鵬汽車や吉利汽車も弱含み、成長株全般に調整色が強まった。
反面、半導体や消費関連には買いが集まった。中芯国際集成電路(00981/HK)が5.0%高と急伸し、次いで中国宏橋(01378/HK)が3.6%高、新東方教育科技(09901/HK)が3.1%高と上昇が目立った。レノボ(00992/HK)が2.3%高、信義ガラス(00868/HK)が2.2%高も堅調で、業績改善や政策支援期待を背景に投資資金が循環した。これにより、指数全体の下値は一定程度支えられた。
中国本土市場は続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比1.65%高の3875.31ポイントで取引を終了した。ハイテクが高い。不動産、素材、インフラ建設、自動車、消費関連、銀行・保険なども買われた。半面、医薬は売られた。
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