今週のドル円はどう動く?
投資情報会社・フィスコが9月22日~9月26日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は底堅い値動きか。米国の過度な緩和政策への思惑は後退し、ドルは売りづらい展開となりそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)は9月16-17日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、0.25ptの利下げを決定。ただ、年内2回の追加緩和など想定内の政策姿勢を示し、ハト派傾斜への警戒感は一服した。
足元で発表された米経済指標は強弱まちまちだが、雇用情勢悪化の見方は根強い。半面、消費は引き続き旺盛で、景気の押し上げ要因に。今週発表の米コアPCE価格指数は高止まりが見込まれ、ドル買い要因になりやすい。一方、日本銀行は18-19日の金融政策決定会合で政策金利を維持した。2名の審議委員が現状維持に反対したが、追加利上げのタイミングは不透明で、実際の政策修正には時間を要するとの見方は残されている。
なお、次の焦点である10月4日の自民党総裁選に向け、候補者がほぼ出そろった。日銀は政治が混迷しようと政策決定への影響は軽微とするものの、利上げに批判的な有力候補者が優勢なら利上げ後退の思惑から円売り地合いが続くとみる。
【米・9月製造業・サービス業PMI】(23日発表予定)
9月23日発表の9月PMIは景況感が改善されるか注目。前回は製造業が53.0、サービス業は54.5だった。50を大きく上回る内容なら、利下げ観測後退でドル買い要因に。
【米・8月コアPCE価格指数】(26日発表予定)
9月26日発表の米8月コアPCE価格指数は前年比+2.9%と、上昇率は7月と同水準となる見通し。市場予想を上回った場合、インフレ圧力継続なら利下げ余地は縮小し、ドル買い要因になりやすい。