*18:19JST 16日の中国本土市場概況:上海総合は小幅続伸、金融やエネルギー関連が高い
16日の中国本土市場は小幅続伸。主要指標の上海総合指数が前日比4.02ポイント(0.10%)高の3916.23ポイントで引けた。
来週に控える重要会議で景気刺激策が打ち出されるとの観測が支えとなった。来週20-23日に開催される第20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)では、第15次5カ年計画(2026-30年)について議論される予定だ。一方、米中関係を巡る通商摩擦への懸念が相場の重しとなり、取引時間中は下げに転じる場面も見られた。市場参加者の間では先行き不透明感が根強く、売り買いが交錯した。
米国との関係悪化が再燃する中、海外需要や輸出企業への警戒感が意識された。半導体や輸出関連の一部では投資家心理が冷え込み、値動きは限定的となった。外部環境の不安定さが投資判断を難しくしており、積極的な買いにはつながりにくい展開となった。
もっとも、国内政策への期待感は引き続き強く、銀行や保険などの金融株、消費関連の一角に資金が向かった。景気下支え策による内需の底堅さを織り込む動きが意識され、下値を支える要因となった。結局、市場は方向感を欠きつつも小幅高で取引を終え、政策動向を見極めたいとの姿勢が前面に出た。
業種別では、銀行や保険が高い。中国農業銀行(601288/SH)が3.0%高、中国工商銀行(601398/SH)が2.3%高、中国人寿保険(601628/SH)が5.2%高、中国人民保険集団(601319/SH)が4.0%高と堅調な値動きを示した。また、エネルギー関連もしっかり。中国中煤能源(601898/SH)が7.4%高、中国神華能源(601088/SH)が2.8%高、中国石油天然気(601857/SH)が1.9%高となった。
半面、金鉱株などが安い。山東黄金(600547/SH)が4.4%安、中金黄金(600489/SH)が3.1%安、紫金鉱業集団(601899/SH)が1.6%安となった。ほかに、鉄鋼など建材株、ハイテク株、自動車セクターなども売られた。
外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.80ポイント(0.30%)安の263.18ポイント、深センB株指数が2.16ポイント(0.16%)安の1356.26ポイントで終了した。
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