個人投資家向けに各種レポートを提供するカブ知恵代表の藤井英敏氏
高市早苗氏の自民党総裁選勝利で「高市トレード」が始まり、連日のように日経平均株価が最高値を更新したものの、翌週には急落。乱高下する市場の先行きは不透明だ。先が見通しにくいなかでも、利益を大きく増やし、株価が上がっていくと期待される銘柄にはどのようなものがあるのか。
マネーポストWEBでは、金融情報サービス会社・アイフィスジャパンの協力のもと、3期先のコンセンサス予想(主要証券会社16社に所属するアナリストの業績予想の平均値)を集計した。前期の当期利益と、3期先の当期利益予想を比較し、伸び率が高い順にランキング化。その「3年後に大化け期待の銘柄ランキング」のトップ100のなかから、個人投資家向けに各種レポートを提供するカブ知恵代表の藤井英敏氏に注目銘柄を解説してもらった。
日興証券、フィスコを経て、長年相場を分析してきた藤井氏は、このランキングを投資に活用するためには、次の「3条件」で読み解くことが重要だという。
「将来の業績予想を読み解くのは株式投資の王道。ただ、あくまで予想である以上、それだけに頼った判断は避けたい。このランキングで示される『【1】業績(成長性)』に加えて、注目テーマに沿った『【2】テーマ性』を持っているか、そして買っていい『【3】株価水準』かどうかをチャートで確認することが大切です」(以下、「」内コメントは藤井氏)
この「3条件」で見て、とりわけ注目したいのが、1位の【日本ケミコン(東証プライム・6997)】だという。
「3年平均成長率が391%以上」と他を圧倒するが、「同社は前々期(2024年3月期)の赤字から前期(2025年3月期)に黒字転換したとはいえ、わずか3700万円の黒字。“発射台”が低い分、成長率が高まるのは当然」としつつも、こう続ける。
「AI(人工知能)の発展には膨大なデータ処理をするデータセンターが不可欠であり、国内外で需要が急増しています。日本ケミコンはデータセンター向けのサーバーを冷却する重要な部品のひとつであるアルミ電解コンデンサで世界トップ。収益の急拡大は必至の情勢と言えるでしょう」