中堅校対策なら日能研、早稲アカと四谷大塚はどう違う?
中堅校を狙うならどこの塾がいいだろうか。
「まず選択肢に入るのが、日能研でしょう。他の大手塾に比べて進度が半年ぐらいゆっくりなので基礎を固めていけます。また、夏期講習、冬期講習、春期講習などの長期休暇の講習はすべて復習になっているので、身についていない箇所もきちんと復習できる余裕が持てます」
テキストが冊子になっているので、テキストの整理で手間がかかるということもないという。テキストには難関校対策の問題も含まれ、中堅上位から難関校も狙える内容になっている。中堅校を狙いつつも、難関校も狙える内容といえる。一方で、小学4年から記述をさせる内容なので相性が合うかどうかという問題は出てくるかもしれない。
次に難関校対策を得意とする塾として、四谷大塚や早稲田アカデミーはどうか。
両者とも、予習シリーズというテキストを使う。これは四谷大塚が発行する多くの受験生が使用するテキストだ。改訂後、難易度が上がったため、使いこなせない生徒もいると聞く。四谷大塚と早稲田アカデミーの違いはどういったところか。
「早稲田アカデミーは小学6年からの志望校特訓NNコースに力を入れています。優秀な講師を配置し、入試問題の研究や分析もしっかりしています」
その中で得た得点を取るテクニックを徹底的に教えて、得点アップに直結させる戦略が強みだという。「スピード感があり記憶力の良い子に向いているのではないでしょうか」というが、一方で、“納得して理解したいタイプ”の子だと合わないこともあるという。
また、早稲田アカデミーの特徴として、予習シリーズに苦戦しそうな下位クラスに補助プリントを配布している点も挙げられる。下位クラスは少数制になっている校舎も多く、そこを魅力に感じる保護者もいるという。
四谷大塚に関してはどうだろうか。
「低学年のリトルくらぶのテキストはよく練られた完成度の高い良いものです。いわゆる中学受験の先取りになっていませんが、中学受験の学習の前にやるといい内容になっています」
小学4年からのカリキュラムは、面倒見がよくなっている分、与えられる課題が多いという指摘もあるようだ。そのため、消化不良になってしまう生徒もいるかもしれない点は注意したい。
ここででは、中学受験の大手4大塾の特徴を紹介した。関連記事《【4大塾以外の中学受験塾選び】難関校対策のZ会エクタス、エルカミノ、アントレ、グノーブル、中堅校向けの栄光ゼミナール、スクールFC…東京近郊6つの塾の特徴を詳細解説》では、その他の大手塾や中小の難関校対策の塾、塾の正しい使い方についてレポートしている。