“先回り投資”ではどんな銘柄を狙えばよいのか(写真:イメージマート)
株を持っているだけでもらえる株主優待や配当を目当てに投資する人は多い。一方で、「優待株、配当株を買ったうえで、優待や配当は受け取らない」という投資手法がある。株価が上昇する前に先回りして買い、権利を得る前の高値で売って儲けようとする「優待&配当先回り投資術」だ。その具体的な手法について、億り人たちに解説してもらった。
自分の好みよりも、他の多くの投資家が買いそうな銘柄に注目
この投資法なら、優待や配当よりも大きなリターンが期待できるというのは、高配当株を割安で買って上昇したら売る手法などで資産8億円超を築いている配当鳥175R氏だ。
「5%の高配当をもらうよりも、権利落ちして割安な時に買って15~20%期待できる値上がり益を狙ったほうが大きい。それが毎年のように続くので、手間も失敗も少ない」
40年近い投資歴で資産2億円の兼業投資家・JACK氏は、「メディアの後押しも大きい」と付け加える。
「権利確定日が近づくにつれ、雑誌などでも特集が組まれ、盛り上がる。ただ、先回り投資のためには、どの銘柄を選ぶかが重要になってきます」
では、どのような銘柄を選ぶべきなのか。
特定のイベントで発生する値動きで利益をあげる「イベント投資」を得意とする億り人の羽根英樹氏は、「みんなが欲しくなるような優待を実施している銘柄がおすすめ。食事券や化粧品、ご当地グルメなどが優待品になっている銘柄は人気になりやすい」と話す。
株式投資が人気投票である以上、自分の好みよりも、他の多くの投資家が買いそうな銘柄に注目すべき、というのだ。さらに成果が出やすいコツがある。
