*16:27JST AI関連株を中心に持ち高調整の売りが強まる【クロージング】
18日の日経平均は大幅に3営業日続落。1620.93円安の48702.98円(出来高概算24億3000万株)と約1カ月ぶりに49000円台を割り込んで取引を終えた。前日の米国市場で人工知能(AI)関連株などを中心に売られた流れを受け、東京市場も半導体やAI関連株に売りが優勢となった。また、米景気減速に対する懸念や日中関係悪化への警戒感も根強く、リスク回避の動きが強まった。日経平均は大台の5万円台を割り込んで始まり、後場中盤には48661.52円まで下押しした。
東証プライム市場の騰落銘柄数は、値下がり銘柄数が1400に迫り、全体の8割超を占めた。セクター別では、33業種すべてが下落し、非鉄金属、電気機器、機械、石油石炭の下落が目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、電通グループ<4324>、塩野義<4507>、花王<4452>、日ハム<2282>がしっかりだった半面、ソフトバンクG<9984>、アドバンテス<6857>、東エレク<8035>、フジクラ<5803>が軟調だった。
前日の米国市場は19日に控えるエヌビディアの決算を前に持ち高調整の売りが膨らみ、主要株価指数はそろって下落した。東京市場も幅広い銘柄に売りが先行して始まり、日経平均は25日線を割り込んで始まり、下へのバイアスが強まる形になった。また、市場の一部からは、暗号資産(ビットコイン)が大幅に下落しているため、個人投資家などの投資マインドを悪化させ、市場全般にリスク回避の動きが広がったとの指摘もあった。
日経平均は大台の5万円を明確に下抜けてきたことで、調整が長期化するとの警戒が高まり始めており、目先は下値不安感が強まる可能性がありそうだ。エヌビディアの決算についても、業績が良好なことはある程度想定内で、市場予想上回る強気な収益見通しが示されたとしてもAI関連株への物色が再び活況になる展開は期待しにくいだろう。エヌビディアの決算を控えた持ち高調整の動きは継続しそうであり、リスク回避的にディフェンシブ株などへ資金がシフトしやすいとみられる。
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