調整局面が続いても中小株には勝機あり
「私は悲観的に見ています。今の日経平均は上がりすぎだと思います。ソフトバンクグループ(東証プライム・9984)、アドバンテスト(東証プライム6857)、フジクラ(東証プライム・5803)などが相場を引っ張っていますが、事実上投資会社に近いソフトバンクグループは株価が上がれば企業価値も上がる面があるものの、他の企業は株価の上昇に見合うほど業績が上がっているわけではありません。その反動はどこかで起こると見ています。
日経平均のPERもPBRも高く(PERは18.81、PBRは1.67。いずれも11月27日時点)、割高感があります。その状態が許容され続けるかどうかはアメリカ市場次第だと思いますが、アメリカ株も永遠に上がり続けるとは思えないので、その影響で日本株もどこかで調整が入り、半年、1年とダラダラした状態が続くことは普通にあり得ると見ています」
ならば投資のチャンスはないかというと、「そうではない」とyamaさんは言う。
「リーマン・ショックのような時ですら日本市場の4000銘柄すべてが悪かったわけではありません。特に私が手掛けているような中小型株は、相場全体が下がる時は連れ安しますが、それぞれ個別の理由によって上がることがあります。相場全体の暴落が続くようなことさえなければ、どこかでチャンスを見つけられるはずです。
ただすべての勝負に勝つことはあり得ません。私も年に2~3の銘柄に投資しますが、損切りや同値撤退のほうが多い。そうしたなかで目指しているのは1つの大化け銘柄です。根拠を持って銘柄選定をすれば、その1つで大きな資産を築くことができるのですが、大切なことはこのスタンスを1年だけで終わらせず、長期間継続できるかどうかなのです」
独自の投資法で数少ない“大化け”期待銘柄に狙いを定めるyamaさんは、現在どんな銘柄に注目しているのか。関連記事『《元金融機関勤務の凄腕投資家・yamaさんが注目する割安中小型株3銘柄》「会社予想よりもいい決算が出そう」「業績の寄与度が大きいM&Aが株価に反映されていない」ほか独自の分析で“大化け”期待の銘柄を抽出!』で詳しく紹介している。