*07:51JST NYの視点:米11月CPIは大幅鈍化、エコノミストや米国債市場は懐疑的、さらなるデータ必要との見方
米国労働統計局が発表した11月消費者物価指数(CPI)は前年比+2.7%と、予想+3.1%を下回った。伸びは9月+3%から鈍化し、7月来の低水準となった。連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注視している変動の激しい燃料や食品を除いたコア指数は前年比+2.6%と、予想+3.0%を下回った。9月+3%から鈍化し21年3月来で最低の伸びを記録した。宿泊費や衣料などの価格下落が指数を押し下げた。
ただ、政府機関閉鎖の影響で前月比での動向データはなく、詳細の確認が困難となっている。このため、エコノミストや米国債市場はデータに懐疑的な見方。インフレの明確な動向を判断するためには新データが必要と慎重な見解を示した。
直近12月連邦公開市場委員会(FOMC)で政策据え置きを支持し、利下げ決定に反対票を投じた米シカゴ連銀グールズビー総裁は11月CPIの結果を歓迎し、インフレ率が目標2%に向けて改善していることがより明確化すれば更なる利下げを支持するとした。同時に、金融政策決定において1カ月分の結果に依存したくないと加えた。12月データでさらにインフレ動向を判断していくことになる。
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