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田代尚機のチャイナ・リサーチ
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【日中貿易戦争の行方】中国の「日本へのレアアース規制」当面の実施は様子見の見通し 輸出規制の報復合戦となった場合、どちらにダメージが大きいか

中国商務部が発表した公告の中身は(Getty Images)

中国商務部が発表した公告の中身は(Getty Images)

 中国経済に精通する中国株投資の第一人者・田代尚機氏のプレミアム連載「チャイナ・リサーチ」。中国が日本に対してちらつかせる「レアアースの輸出管理」の動向と、日中貿易戦争となった場合の趨勢についてレポートする。

 * * *
 中国商務部は1月6日、「日本に対する両用物項(民生、軍事の両方に利用できる技術、製品など)の輸出管理に関する公告」(2026年第一号)を発表した。

“日本に対する両用物項”の定義として「日本のあらゆる軍事ユーザー・軍事用途、及び日本の軍事力の引き上げに寄与する一切の最終ユーザー・用途の輸出を禁止する」としているが、それ以上の具体的な説明はない。日本のメディアは「レアアース規制」と表現しているところが多いが、当局の両用物項の解釈次第で、物品項目、対象企業はいくらでも広げられるだろう。

 ただ、現時点では、公告を発しただけで、実際にこれをどのような範囲、強度で運用していくかは明らかになっていない。今後の日本側の態度次第なのであろう。

 トランプ政権が昨年4月に相互関税政策を発表した際、中国政府はこれに激しく反発した。“貿易戦争に勝者はない”と発言、その後も一貫してこの文言を繰り返し、トランプ政権を批判し続けたといった経緯がある。

 半年後の米中首脳会談では仕掛けた方のトランプ政権が事実上の休戦を申し入れざるを得なくなったのだが、この時の経験が“仕掛けた側も大きな損失を被る”ということを強く示唆している。損得を特に重視する中国は、自らも損失を被る可能性の高い措置は講じたくないはずだ。まずはこの公告に対して日本が、対抗措置を講じるのかどうかなど、どのような態度を示すのか見極めながら、規制を強めるのかどうかを含め、具体的な運用方法を決めていくのであろう。

次のページ:日中貿易戦争になった場合、日本に勝ち目はあるのか
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