「遊技機化して人気が出そうな作品がアニメ化される」
アニメ作品の場合、出版社、放送局、レコード会社、玩具メーカー、広告代理店など、出資する複数の企業によって「製作委員会」を結成し、製作されることも多い。その製作委員会の中に、遊技機メーカーが名を連ねることも一般的になっている。
「遊技機メーカーとしては、アニメ作品の製作に出資するとともに、遊技機化の権利を確保できる。ただ、製作委員会に遊技機メーカーが入っているにも関わらず、実際に遊技機化されないというケースもあります。
アニメ放送から時間を空けずに遊技機をリリースするには、アニメ作品の制作と同時進行で、そのアニメを題材とした遊技機の開発をしなければならないはずです。となれば、最初からパチンコ・パチスロの演出を前提としたシーンが、アニメ作品に入ってくるかもしれない。“人気のアニメを遊技機化する”ということではなく、“遊技機化して人気が出そうな作品がアニメ化される”といった逆転現象が起きる可能性もあるでしょう」(藤井氏)
パチンコ・パチスロの場合、ただ人気アニメを題材にしたからといって、必ずしもユーザーに支持されるわけではない現実もある。遊技機においては、映像による演出もさることながら、何よりも重要視されるのがスペック、つまり出玉性能だ。
「いくら人気のコンテンツを遊技機化したところで、ゲーム性がつまらなかったり、出玉性能が低かったりすると、ユーザーは定着しない。逆にコンテンツ自体はそこまで有名ではなくても、出玉スペックが支持されて人気シリーズになる遊技機もあります。
もしもスピーディーな開発を重視するとなれば、スペック面での作り込みが足りなくなってしまうのではないかと、少々不安になる部分もありますね。一方で、あくまでも“新規ユーザー開拓”こそを重視するのであれば、スペックはむしろシンプルでわかりやすい方が好ましく、必ずしも作り込みが必要ではないのかもしれない。どのようなターゲットに向けて遊技機を作るのか、そのためにどんなスペックにするのか、この点が成功の鍵になってくると思います」(藤井氏)
後編記事【《加速するパチンコとアニメの融合》課題となる「作品へのリスペクト」を求めるアニメファンと「出玉性能と打つ楽しさ」を追求するパチンコユーザーの温度差】では、強まっていくパチンコ・パチンコとアニメ作品の融合に対して、ユーザーはどのように受け止めているのかについてレポートする。
(後編につづく)