女子生徒が推薦入試を選好する背景は?(イメージ)
大学入学者の半分以上が推薦入試を経由して入学する時代になっている。その中で女子は男子よりも推薦入試を選ぶ割合が高いという。その背景は何なのか。『大学受験 活動実績はゼロでいい 推薦入試の合格法』が話題のノンフィクションライター・杉浦由美子氏がレポートする。【全3回の第1回】
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大学入学者の半分以上が推薦入試を経て入学する時代になっている。特に女子のうち、一般選抜で大学に進学しているのは37%でしかない。今、一般選抜にむけて勉強をしている女子は少数派になっている。
では、なぜ、女子は推薦入試を選択するのか。それは女子の方が男子より推薦で有利になるからという理由があると考える。その理由について解説していきたい。
女子がなぜ推薦入試で有利になるのか。まず、推薦入試で約9割の大学が高校の調査書を見ている。調査書を見るということは高校の成績、評定平均値を見るということだ。
どんなに受験インフルエンサーが「推薦入試では活動実績や探究学習の成果、人間性が重視される」と煽っても、実際、推薦入試の「キモ」は評定平均値なのである。
「この高校でこの評定平均値ならこの学力」ということを分析し、それによって合否を決めていく。アメリカやヨーロッパの大学入試で高校の成績で合否をほぼ決めていくのと同じだ。
この評定平均値は女子の方がスコアが高い傾向がある。
経済産業研究所(RIETI)の2019年の調査では、小学校から高校にかけて算数・数学の得意度で男女差が拡大し、特に成績上位層で男子優位になる一方、中位・下位層では女子が優位、国語では女子の方が成績がいい傾向が確認された。
評定では、高校の定期テストで確実に点数をとり、日々の提出物をしっかりと出し、小テストも手を抜かない真面目な生徒が有利になる。この真面目な生徒の割合は女子の方が多いのだろう。
こういうエピソードがある。都立高校の入試で女子の方が合格最低点が高く設定されていたのだ。その理由として、内申点が女子が高く、最低点を同じにすると女子が有利になってしまうからだと、毎日新聞が2021年5月26日配信の「都立高入試、男女の合格ラインで最大243点差 8割で女子が高く」という記事で報じている。
実際、総合型選抜で大学に進学した女子学生たちを取材すると、総合型選抜を受けるきっかけは「評定平均値が4.6あった。せっかくその評定平均値があるなら推薦を受けようと思った」といったコメントが実に多い。
