年間で約3000万円の配当金、約120万円分の優待を受け取る元消防士億り人・かんちさん
物価上昇が続くなか、預貯金だけでは資産は目減りする。日用品や食品の値上げが相次ぎ、資産を現金にしておくこと自体がリスクとなる局面だとも指摘されている。一方で株式市場は高値圏にありながら乱高下を繰り返し、値上がり益だけを追う投資には不安もつきまとう。
そうした環境下でも、優待株をひとつの軸に資産10億円超を築いたのが、投資歴40年以上の専業投資家・かんち氏だ。保有銘柄は600超。そのうち350銘柄以上が優待株で、資産割合では3割を占める。配当投資の達人として知られるかんち氏だが、年間約3000万円の配当収入に加え、優待も金額換算で約120万円分にのぼる。
なぜ、これほどの資産規模になっても優待株を持ち続けるのか。
優待は「生活を軽くする」投資
かんち氏は、優待株投資の最大のメリットは「生活コストが下がること」にあると語る。米や日用品、外食券、金券類など、自分の生活に合った優待を選べば、現金支出は確実に減る。
優待で支出が抑えられれば、その分を再投資に回せる。優待株を積み重ねるほど、生活費は圧縮され、投資余力は増していく。資産が増えても優待を続ける理由は、この循環があるからだ。
自身の優待株投資の特徴について「分類して運用する」というポイントがあると、かんち氏は言う。
「私は優待株を大きく2つに分けて運用しています。『値上がりを期待する優待株』と『値上がりは期待しない優待株』の2種類です。前者は業績が伸び、株価上昇も期待できる銘柄。優待が廃止されても業績が良ければ保有を続けます。一方、後者はあくまで優待が目的であり、優待が廃止になればすぐに売却します」(以下、「」内のコメントはかんち氏)
優待株をひとくくりにせず、役割を分けてルールを決める。それが長期で持ち続けるための前提だという。
「選定基準は『総合利回り4%以上』。配当と優待を合算して判断します。ただし、優待は額面通りには評価しません。市場で実際にどの程度の価値があるかを見て利回りを計算しています。たとえば、多くの企業が導入するポイント制度の優待では、1万ポイントでも1万円で売られているものがそのままもらえるわけではないので、そうした点のチェックは必要になります」
かんち氏が保有する銘柄の多くは100株の最低単元保有で、1銘柄あたりの投資額は10万円前後が中心だという。基本は買って持ち続ける“ほったらかし投資”だが、優待の新設や廃止は定期的に確認する。
優待株は値上がり益だけを追う投資とは異なり、生活に直結するリターンをもたらす。支出を抑えながら投資に回す資金を増やし、資産を積み上げるという点で、守りと攻めを両立する手法ともいえそうだ。
では、かんち氏は具体的にどのような銘柄を選んでいるのか。関連記事「【優待株350銘柄保有、資産10億円超のかんち氏がイチ推し銘柄公開】2万円台で買える手厚いポイント優待ほか、買い物・レジャー・飲食など「安くて得する21銘柄」が一覧に」では、5万円以下、10万円以下で買える、かんち氏おすすめの優待株を詳しく紹介する。
【プロフィール】
かんち/元消防士の専業投資家。投資歴は40年以上。長期分散投資を軸に、現在の保有銘柄数は600超。配当と株主優待を重視した「貯株」スタイルで資産を積み上げ、現在の資産は10億円を越える。年間の配当収入は約3000万円、株主優待は金額換算で年間約120万円分。短期売買に頼らず、高配当と優待を得ながら長期で保有できる銘柄を選好している。
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