先週の大幅下落によって、日経平均は25日移動平均線を明確に下回ったが、昨年11月、12月に同線を割り込んだ際は早期に株価が回復している。今回も13週移動平均線は下値支持線として機能しており、トレンドが転換したと言える状況ではないだろう。むしろ、日本株を買い遅れていた投資家にとっては、格好の押し目買い機会到来とも考えられるところ。現在、対米投融資プロジェクト協議が本格化しており、6日には赤沢経済産業相とラトニック米商務長官が会談予定ともされている。プロジェクトの具体化、関税措置に対する安心感の高まりなどが進展すれば、日本株への買い材料につながっていこう。
イラン有事の長期化による最大のリスクは原油価格の動向だろう。原油価格の上昇やガソリン価格の上昇によってネガティブな影響を受けるセクターは、目先的に株価の戻りが限定的にとどまる公算。ちなみに、原油価格の動向に際しては、ホルムズ海峡の事実上の封鎖状態がどれだけ続くかにもかかっていよう。ただ、ホルムズ海峡封鎖に関しては、イランと友好関係にある中国が不満を抱いているとされており、この部分の兼ね合いが図られる可能性があるのか注視したい。ほか、米国の半導体輸出規制案も当面のリスク要因として浮上してきている。提案されている規制では、エヌビディアやAMDなどが製造するAIアクセラレーターのほぼすべての輸出について、米国の許可取得を企業に義務付ける内容となる見通しのようだ。仮に実施された場合、米半導体株への悪影響、他国からの対抗的な規制措置などが想定されることになる。
スケジュール的には、本日の米雇用統計、11日の米消費者物価指数(CPI)などが、追加利下げのタイミングを計るうえで注目されよう。ただし、インフレにつながる原油価格の動向が先行き読み切れないため、影響の度合いは限定的といえよう。10日には米オラクルが決算発表を予定しており、ハイパースケーラーやデータセンター関連株などの注目材料となろう。波乱がなければ安心感につながる余地が大きいとみられる。国内では週末にメジャーSQが予定されており、先週の国内株式市場の波乱がどのような影響を与えるか、株式市場の先高期待が短期的に再燃しない限り、徐々に様子見姿勢が強まる可能性もある。
今週にかけて、国内では9日に1月毎月勤労統計調査、1月経常収支、1月景気動向指数、2月景気ウォチャー調査、10日に10-12月期GDP(改定値)、1月家計調査、2月マネーストック、2月工作機械受注、11日に2月国内企業物価指数、12日に1-3月期法人企業景気予測調査、2月都心オフィス空室率などが発表予定。なお、13日はメジャーSQの算出日となる。
海外では、9日に中・2月生産者物価・消費者物価、10日に中・2月貿易収支、独・1月輸出入、米・2月中古住宅販売件数、11日に米・2月消費者物価、2月財政収支、12日に米・1月貿易収支、1月住宅着工件数、新規失業保険申請件数、13日に欧・1月鉱工業生産、米・10-12月期GDP(改定値)、1月個人所得・個人支出・デフレーター、1月耐久財受注、1月JOLTS求人件数、3月ミシガン大学消費者マインド指数などが発表予定。