*15:07JST 伯東---第3四半期純利益は前年同期並みを確保、ケミカル事業の回復や成長投資に向けた基盤構築が着実に進展
伯東<7433>は1月29日、2026年3月期第3四半期(2025年4月-12月)連結決算を発表した。売上高は前年同期比3.4%減の1,360.27億円、営業利益は同17.4%減の52.90億円、経常利益は同21.6%減の48.11億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同1.2%減の42.35億円となった。車載関連分野の在庫調整や新規事業への先行投資、新規連結子会社に係るのれん償却費などの影響で営業・経常利益は減益となったものの、政策保有株式の売却による投資有価証券売却益13.73億円の計上が純利益を下支えし、前年同期並みの水準を確保している。
セグメント別では、ケミカル事業の収益性が大幅に改善した。石油石化分野の国内向けが堅調であったことに加え、世界的に展開する高級化粧品向けの基剤販売が回復基調にあることが寄与した。過去2年は各国の競合メーカーの台頭の影響で苦戦を強いられたが、今期は売上が持ち直しつつある。主力の電子部品事業においては、車載向け半導体デバイスの在庫調整が継続したものの、第3四半期には年間の納入契約に基づいたまとめ販売が発生した。顧客の在庫調整は一部の分野で底打ち感が出ており、受注状況は前年比で伸びを見せるなど、今後の売上回復に向けた兆しが現れている。
同社は中長期的な成長を見据え、戦略的な先行投資を加速させている。今年度より新規事業を一つのカンパニーに集約し、医療、IoT、AI、画像自動認識などの広範な分野に約40名の人員を配属して事業化を推進している。また、2月上旬にはシンガポールおよびインドの電子部品専門商社の子会社化を公表した。来年度から通期で業績に寄与し、海外展開の加速が期待される。電子・電気機器事業では、パッケージ基板メーカーなどの投資抑制が継続したものの、半導体製造装置向けの環境測定装置や分析装置の販売は引き続き堅調を維持している。
株主還元策については、今期より新たな配当指標として「配当性向70%±5%またはDOE(純資産配当率)5%のいずれか高い方」を導入した。年間配当金は前期の260円から200円への予想となっているが、これは総還元性向100%としていた従来方針から、成長投資とのバランスを重視した配当政策への転換を示すものである。投資家からも、将来の収益基盤構築に向けた積極的な姿勢として前向きに評価されている。2026年3月期通期の連結業績予想は、売上高1,860億円、営業利益60億円とする期初計画を据え置いている。
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