*12:05JST アルプス技研 Research Memo(5):積極採用と早期稼働による人数増、単価上昇が業績をけん引(2)
■業績推移
(1) アウトソーシングサービス事業
売上高は前期比4.7%増の47,925百万円、セグメント利益は同0.9%増の4,926百万円となった。技術社員数の増加と高稼働率の維持により稼働人数が増加したことや、契約単価の上昇によりアルプス技研<4641>単体業績が順調に伸長した。
重視する業績指標(単体)である技術社員数(通期平均、以下同様)は4,727名(前期比151名増)、稼働人数は4,451名(同52名増)に拡大した。稼働率は新卒採用者(約300名)を含めて95.4%(前期は96.7%)を確保し、米国関税問題や自動車関連の生産調整による影響をおおむね受けていないとの見方ができる。1人当たりの契約単価についても賃上げ機運に伴う追い風や市場評価を高める取り組み※が奏功し4,501円(同194円増)となった。一方、稼働工数については働き方改革の流れに伴う残業減少により159.7時間(同1.7時間減)となった。
※ 各々のキャリアプランに基づく能力開発プログラムや計画的なローテーション。
グループ各社についても、アルプスビジネスサービスが堅調に推移したほか、デジタル・スパイスが航空宇宙関連の受注増により拡大傾向にある。また、新規事業については、農業関連分野を手掛けるアルプスアグリキャリアの収益性改善(単価向上)に取り組むほか、訪問介護サービスを展開しているアルプスケアハートは神奈川県を中心とした各事業所の稼働率向上により小規模ながら着実な伸びを続けているようだ。
利益面では、処遇改善に伴う原価増に加え、新規事業(農業及び介護関連分野)への先行費用が続いているものの、増収による収益の底上げで増益を確保することができた。セグメント利益率も10.3%(前期は10.7%)と高い水準を維持した。
(2) グローバル事業
売上高は前期比14.9%増の4,614百万円、セグメント利益は同55.6%増の533百万円と大きく伸びた。円安効果のほか、好調な半導体関連を中心とした新規案件の受注獲得や人材サービス事業が順調に伸びた(特に台湾が好調)。セグメント利益率も11.6%(前期は8.5%)と大きく改善した。
(3) その他
売上高は前期比25.3%増の109百万円、セグメント損失は65百万円(前期は68百万円の損失)となった。サービス付き高齢者向け住宅「たんぽぽ四季の森」「ふれあいの杜 さがみ湖」の通年寄与により売上高は前年を上回った。ただ、損益面では、セグメント損失(投資フェーズ)の状態が続いている。
3. 2025年12月期の総括
2025年12月期を総括すると、良好な受注環境が続くなかで、半導体関連や自動車関連(次世代車向け)、航空宇宙関連などの成長分野の需要をしっかりと取り込み、業績の伸びにつなげたことは、同社戦略が順調に進展していることの証左と言える。特に、1)処遇改善や新規事業への先行費用等をまかないながら、高い収益性を確保したこと、2)米国関税問題や自動車関連の生産調整による影響をおおむね受けていないこと、3)注力する高成長・高単価な航空宇宙関連及び医療関連が伸びてきたことは評価すべきポイントである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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