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【注目トピックス 日本株】IXナレッジ Research Memo(4):業種・顧客ポートフォリオ、DX案件加速、人材マネジメント力が強み

*12:04JST IXナレッジ Research Memo(4):業種・顧客ポートフォリオ、DX案件加速、人材マネジメント力が強み
■アイエックス・ナレッジ<9753>の事業内容

1. 主要3業種向けのシステム開発をバランス良く受注
同社グループは、同社、子会社であるシーアンドエーコンピューター、及び関連会社であるHISホールディングス(2004年8月に資本・業務提携、同社出資比率20.0%)によって構成されている。グループ全体として、コンサルティングから主力のシステム開発(システムインテグレーションサービス)、システム運用(システムマネージメントサービス)、商品販売に至るまでのトータルソリューションサービスを提供する情報サービス業を展開している。

2026年3月期におけるサービス品目別売上構成比は、IT戦略の立案やIT化推進などを支援する「コンサルティング」が9.1%、ソフトウェア・ハードウェア・ネットワークを統合してベストなソリューションを導き出す「システム開発」が67.9%、運用業務のアウトソーシングサービスや運用効率化のための設計・基盤構築などを行う「システム運用」が23.0%、商品販売ほかが0.0%であり、システム開発が占める割合が非常に大きい。なお、システム品質の妥当性を第三者の立場で確認するほか、業務要件の実現性や操作性といった実運用の適合性をユーザーに代わって検証し、品質状況を報告する「システム検証サービス」も提供しているが、この売上は「システム開発」に分類されている。

エンドユーザー業種別売上構成比は、産業・サービス33.0%、証券・金融29.5%、情報・通信25.1%、社会公共・土木建築12.4%となっており、主要3業種のバランスが良い。「社会・公共」分野は、2024年3月期から「社会公共・土木建築」分野へと名称を変更した。土木建築分野において公共性の高いシステムの開発を行うシーアンドエーコンピューターの業績が計上され、直近のスタイルの連結子会社化により、この分野の今後の成長が期待される。

システム開発
同社の主力事業で、ソフトウェア・ハードウェア・ネットワークを統合してベストなソリューションを導き出すシステムインテグレーションサービスを提供している。具体的には、大手システムインテグレーターやユーザー系の情報システム子会社、エンドユーザーから案件を受託し、金融・証券、産業・サービス、情報・通信といった幅広い業種向けの業務アプリケーション開発を行う。さらに、ストレージやルーターなどのITプラットフォーム関連機器、車載向けシステム、デジタル複合機などの組み込みソフトウェア開発も手掛けている。これまで同社が手掛けてきたシステム開発の実績として、金融・証券向けでは証券基幹業務パッケージシステム(フロント・バックオフィスシステム)、大手銀行の基幹業務システム開発・保守や情報系インフラ構築・データ移行、生保基幹業務システム全般などが挙げられる。また、官公庁向けでは職員情報システム開発などの実績を持つ。特に、大手銀行向けの外為・外貨フロントからバックオフィスにいたるシステムの開発は、長年にわたり同社が手掛けており、ユーザーから高い評価を得ている。

また、システム品質の妥当性を第三者の立場で確認するほか、業務要件の実現性や操作性といった実運用の適合性をユーザーに代わって検証し、品質状況を報告するシステム検証サービスも提供している。具体的には、要件定義検証サービス、システム受入検証サービス、システム開発検証サービスがある。要件定義検証サービスは、同社が実践してきた要件定義検証のプロセスを活用することで、システム開発の上流工程における品質を確保し、開発全体の品質向上を支援するものである。システム受入検証サービスは、稼働前のシステムに対して第三者視点での受入テストを実施する品質評価サービスである。対象のシステムがユーザーのビジネスモデルや経営課題に適合しているかという妥当性を確認し、ユーザーの要求が漏れなく実現できているかを検証する。そしてシステム開発検証サービスでは、開発組織から独立した客観的な立場でシステムの検証を行っている。

システム運用
運用業務のアウトソーシングサービスをはじめ、業務効率化に向けた運用設計や基盤構築など、システム運用に関するあらゆるサービスを提供している。具体的な支援内容は多岐にわたる。他社が構築したシステムにも柔軟に対応するアプリケーション保守サポートや、運用の安定化・効率化及びドキュメント作成を担う運用基盤保守サポートを展開している。さらに、24時間365日体制でシステム運行を管理するシステムオペレーションサービスのほか、システムの監視、障害検知時のエスカレーション、問い合わせ対応、まで幅広く網羅している。これまでの取り組み事例としては、東証をはじめとする各証券取引所におけるシステムの運用といった極めて高い信頼性が求められるミッションクリティカルなシステムのサポートを、同社の専門人材が中心となって担っている。

2. 大手顧客からの安定受注
同社の安定した成長を支える大きな要因は、創業以来長年にわたり築き上げてきた、強固でバランスの取れた顧客基盤である。2026年3月期における主要顧客の動向を見ると、売上構成比の大きいトップ5社の顔触れは例年どおりであり、顧客構成の安定性は高い。これらトップ5社による売上構成比は60.9%に達している。その具体的な内訳は、産業分野など多様なエンドユーザー案件を手掛けるNTTデータグループ、同じく産業や社会公共分野などをカバーする日立グループ、システム検証案件などを中心とするKDDIグループ、そしてNECグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>である。大手10社の構成比も71.9%を占めており、上位顧客への集中度は高い傾向にある。なお、2026年3月期にはNTTデータグループの構成比が前期比で3.0ポイント上昇している。「コアビジネスパートナー」に認定されるなど、同グループとの関係強化が進んでおり、取引規模も拡大している。

同社の過去実績から判断すると、需要が好調な時期には上位への集中度が高まる傾向があるため、現在はその需要拡大フェーズに該当すると考えられる。一方で、売上構成比が11位以降の顧客層においては適度な入れ替わりも見られ、顧客の新陳代謝やポートフォリオ管理が健全に機能している。さらに、こうした多様なユーザーとの取引を通じて、深い業務知識やノウハウを蓄積してきたことも同社の強みである。実際にシステム開発などの現場において、ユーザーから同社の実績が高く評価された結果、大手システムインテグレーターを介さないエンドユーザーとの直接取引が維持されており、同社の持つ高い信頼性とノウハウを示している。

3. DX案件の実績が加速
同社が注力しているのは、DXの基盤となるクラウド構築や、それに伴い採用されるアジャイル開発、さらにはAIやデータ分析をはじめとするDX推進のための要素技術開発である。2026年3月期におけるDX案件の売上高は、全社売上高の42.9%に相当する10,438百万円となった。2023年3月期の24.9%から、2024年3月期は30.4%、2025年3月期は40.2%、そして2026年3月期には42.9%へと、その比率は順調に上昇を続けている。DXを推進するスキルを持った人材の確保状況を示す指標として、AWS(Amazon Web Services)やMicrosoft Azureの認定資格取得数がある。これが2026年3月期末時点で756資格(前期比87資格増)へと着実に増加していることから、強固な対応体制が整っていることがわかる。このように高付加価値なDX案件の比率が4割を超えたことは、これまでの積極的な人材投資が結実し、同社の収益構造が着実に高収益型へとシフトしている証左と言える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

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