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【注目トピックス 日本株】グロービング Research Memo(4):JI型コンサルティングを基盤に企業固有の知を生かすAI-PFを展開(2)

*11:04JST グロービング Research Memo(4):JI型コンサルティングを基盤に企業固有の知を生かすAI-PFを展開(2)
■グロービング<277A>の事業概要

3. AI事業
AI事業では、コンサルティングで蓄積した戦略立案、業務改革、DXなどのノウハウを型化したクラウドプロダクトと、コンサルタントの主要業務を代替・補完するAIエージェントを開発・提供する。最新方針では、個別製品の提供に加え、企業固有のデータ、業務知識、暗黙知を組み合わせる「バーティカルAI-PF」へ重点を移した。汎用AI基盤はコモディティ化が進むと見て、OpenAI、Anthropic、Google、Microsoftなどの外部モデルを柔軟に使いながら、企業ごとの知識資産や判断基準を実装する上位レイヤーで独自性を築いていく。

同社が目指す「経営OS」は、経営者の右腕となるJI人財、業界・機能別の意思決定AI、企業哲学や匠のノウハウをAI化する暗黙知PFで構成される。AI-PFは、基幹システム、会議、文書などのデータを収集・統合し、意味を付与したうえで、意思決定から実行までを支援する。対象は経営管理、営業、調達、製造、物流、人事などであり、業務特化型AIエージェント、社内知識を参照するRAG、分析・最適化、ワークフロー連携、権限管理などを一体化する。コンサルタントとFDE※が顧客の課題と要件を把握し、AI-PFを現場へ短期間で実装する。収益モデルも、共同開発費を主な収益源とする形から、利用料を得るリカーリング型(利用料を得る継続課金型)へ広げる計画である。

※ Forward Deployed Engineerの略語であり、顧客の現場に入り、業務課題を理解したうえでAIやシステムを実装・改善するエンジニアのこと。

同社は既存のクラウド製品として「セールススイート」を提供している。売上明細データから顧客の優先順位、接触時期、離反リスク、事業の成長余地を分析し、営業活動を最適化する。一方で、最新のAI-PF戦略では「AI議事コン」「グロービングくん」「AI-スペンドインテリジェンス」を先行アプリと位置付け、大手企業との共同開発を進めている。「AI議事コン」は、会議を重要な情報源として議事録作成やタスク管理を効率化し、会議自体の評価、無駄の原因分析、人財育成まで支援する。「グロービングくん」は複数の専門AIを統括し、審議事項の整理、資料作成、レビューなどの企画業務を担う。共同開発のなかで効果検証が進み、両製品は特許化も完了した。「スペンドインテリジェンススイート」は、直接材を主な対象とする「AI-スペンドインテリジェンス」として戦略商品に位置付けられ、企業の外部支出を最適化する。単価更改や購買依頼などの社内データと、市況を含む外部データを取り込み、支出の可視化、調達戦略の立案、見積依頼・比較、サプライヤー連携・選定までを支援する。費目ごとのコストドライバーや競争環境を分析し、価格交渉やシェア配分の判断につなげる点が特徴である。今後は各プロダクトから横展開可能な知見とIPを蓄積し、業界・機能別の意思決定AIを暗黙知PF上で迅速に開発する。企業の価値基準や事業の歴史、現場の経験知まで反映した施策提案を可能にし、ホワイトカラーの企画・管理業務の代替と意思決定の高度化を目指す。

AI活用とJI型コンサルティングにより高い生産性と高稼働率を両立
4. 競合
同社の主な競合は、McKinsey & Company, Inc.(マッキンゼー・アンド・カンパニー)、ボストン・コンサルティング・グループ、KEARNEY(カーニー。旧 A.T. Kearney)などの戦略コンサルティングファームである。

同社は高付加価値なシニアクラスのコンサルタントの構成比が高いものの、AIツールの活用などにより若手層のコンサルタントの工数を削減することで、サービスの高品質化とコンサルタント1人当たりの生産性向上を図っている。また、競合他社が提供するコンサルティングサービスは、プロジェクトの更新のタイミングで次の契約開始までに数週間から1ヶ月程度の待機日数が発生することがあり、稼働率にロスが生じてしまうリスクがあるが、同社が提供しているJI型コンサルティングは顧客の内部まで関与するため、相対的に稼働率低下リスクが低く、コンサルタントを効率的に配置できる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林拓馬)

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