あえて新幹線を選ぶ理由とは?
博多は日本屈指の観光地であるのに加え、観光・ビジネスにおいて九州各地への起点となる重要な街。東京からも出張や旅行で訪れる人は多いだろう。福岡空港が好立地にあるため、飛行機での移動も便利だ。片道1時間30~45分程度で到着する。ところが、なかには「福岡に行く時は、飛行機ではなく新幹線を選ぶ」という人もいる。新幹線だと東京~博多間で約5時間はかかるし、飛行機と比べると料金も割高感が否めない。にもかかわらずなぜ新幹線を選ぶのか。ネットニュース編集者の中川淳一郎氏がレポートする。
「空港の保安検査が煩わしい」「予定を立てやすい」
埼玉に住む友人・I氏は、年に3回ほど、私が住む佐賀県唐津市にやって来ます。「ここは、第二の故郷だ!」なんて言い方をしてくれるのですが、毎回、飛行機は使わず、新幹線でやって来る。彼は京浜東北線で東京駅まで出て、そこで東海道新幹線に乗り換えて、博多まで来るのです(そこからはバス)。なぜ飛行機を使わないのかと聞くと、まずは東京駅から羽田空港まで30~40分はかかるのが、煩わしいのだとか。
また、たとえ飛行機を使うとして、空港に着いてからも別の煩わしさがあると言います。離陸時間の15分前には、到着ゲートにいなくてはいけませんが、その前に保安検査も受けなければならない。
繁忙期の場合、保安検査場前に大行列ができていたりするため、空港到着を1時間15分ぐらい前に見る必要もあります。まぁ、通常はそこまで混んでいないため、40分前に着けばなんとかなりますが、この段階で、東京駅から2時間近くがかかっています。新幹線に乗っていた場合、もう名古屋を越え、京都近くまで来ていることとなります。飛行機なら乗る時間が短く済むとはいえ、それ以外の時間が奪われてしまうのがイヤだというのです。
時間だけではありません。I氏はこう語ります。
「新幹線がいいのは、盆暮れ正月の繁忙期でも、値段がほぼ変わらないことですね。飛行機だと時期によって値段が違うから、旅の予算もわかりにくくなるでしょう。特に繁忙期の移動なら、新幹線のほうが安いことだってあります。
あと、予定を立てやすいというメリットも大きい。飛行機だと、『使用機材の到着が遅れた』だの、『台風が来てるので飛ばない』みたいなことがよくありますが、新幹線だとそうしたことがほとんどない」
確かに台風でも来ようものなら、飛行機は出発すらできません。もちろん新幹線でもダイヤが乱れることはありますが、飛行機と比べると、その確実性は雲泥の差です。せっかくチケットを取っていたのに、結果的に新幹線で行く、ということになるぐらいなら、最初から新幹線で行くと決めた方がいい、という判断です。
