派手な演出の一方、セットリストは固定されがちに(写真:イメージマート)
“推し活”という単語が社会に定着し、熱心なファンがアーティストやアイドルのツアーに“全通”(全公演に参加すること)するのは珍しくなくなった。しかしその一方で、長年のファンのなかには「以前と比べると、ライブがつまらなくなった」と感じる人も少なからずいるという。近年のライブパフォーマンスをめぐる環境の変化について、レポートする。
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セットリストが毎回同じになってしまった
会社員のFさん(40代/女性)は今年、30年来のファンであるバンドのコンサートに立て続けに4回通ったが、3回目以降は「もう、いいかも」と感じてしまったという。
「コンサートを見るのはコロナを挟んで7年ぶり。気合を入れて全公演を申し込んだところ、運良く4公演に当選して大喜びしましたが、結論を言うと、2回で十分でした。というのも、セットリストが4公演すべて同じだったんです。
そのバンドは、ずっと1曲も被りがない2つのセットリストを用意したり、各公演にレア曲を必ず1曲盛り込んだりして、ファンが複数回会場に足を運びたくなる工夫をしてきていたんですよね。そんなところも応援し続けてきた理由だったんですが、今回のツアーは曲順も含めて完全に同じで……。正直、少しがっかりしました」
舞台やミュージカルのように台本がある作品は、基本的に“毎回同じ”が前提だ。一方でライブでは、その場限りの変化やサプライズを求めるファンも多い。
