*11:06JST デイトナ Research Memo(6):国内拠点卸売事業は堅調、アジア拠点卸売事業は大きく拡大(2)
■業績動向
2. セグメント別業績概要
(1) 国内拠点卸売事業
デイトナ<7228>の売上高は5,258百万円(前年同期比3.6%増)、セグメント利益は505百万円(同7.0%増)と増収増益を確保した。期初予想(中間期)比では売上高が99.4%、セグメント利益が103.8%と売上面はわずかに未達も利益面は予想を達成した。二輪車市場が安定して推移するなか、売れ筋であるドライブレコーダー、モニター等のツーリング用品や、シューズ、グローブ、ジャケット等のライディングウェア、ボディカバー等の消耗品を中心に売上を堅調に伸ばした。特に2026年12月期は新商品の売れ行きが好調で、競合他社比優位な価格設定もあってカーボンヘルメット、厚底シューズ、メッシュインカム等の売れ行きの良さが増収に寄与した。通常は上期に投入した新商品は顧客の認知から販売が軌道に乗るまでに一定のリードタイムがあり下期に販売が本格化するが、2026年12月期は、適切な価格設定やライダーの足つきを良くする厚底シューズのような商品企画の良さもあって発売後から売れ行きは好調であった。ほかにも、特に販促策を進めたメッシュインカムについては、メディアでの告知やユーザー向け試乗会、インフルエンサーやYouTuberによる情報拡散の効果もあって売上を伸ばした。また同事業の主要施策であるEコマースについては、2025年12月期より進めてきたSEO対策(検索エンジン最適化)の効果が現れてきており、販売機会を逃さないため、卸業者での欠品を同社の在庫でカバーする体制を整えた。新規事業として展開している発電機の販売も堅調で増収に寄与した。主に土木作業の現場向けとしてリース業者に対する販売が奏功し、前年同期比で27%増の伸び率を確保した。利益面では、円安傾向の継続を背景に商品の仕入れコストが増加するなか、販管費圧縮等のコスト削減策を進めたことで増益を確保した。
(2) アジア拠点卸売事業
売上高は1,441百万円(前年同期比29.7%増)、セグメント利益は377百万円(同46.1%増)と大きく増収増益となった。期初予想(中間期)比では売上高は111.6%、セグメント利益は152.3%と、予想比でも大きく上回った。インドネシア子会社では現地での二輪車新車販売台数が高水準で増加するなか、市場の拡大に対応するべく営業要員を増やし、体制を強化した。ほかにも、従来ブランドである「デイトナ」やオイルやバイク用品の補修専用ブランドである「DURA MOTOPARTS」で新商品を拡充した結果、DURAの新商品は全体売上の10%水準を占めるなど、増収に寄与した。補修系部品については新たな調達先を開拓したことで、スピードセンサー、トルクカム、インジェクター、ステムベアリング等を商品化し、商品構成の拡充を図った。また適切な在庫管理を徹底したことで、需要増に対応することはもちろん、競合他社が中東情勢の影響から値上げを行うなかで価格競争力を維持したことが増収増益につながった。新商品については日本基準の品質とデザインを訴求する「デイトナ」ブランドと、日本基準の品質を保ちながらお手頃価格を訴求する「DURA MOTOPARTS」ブランドとの棲み分けを図り、現地ライダーの需要に応えた。フィリピン子会社では販売網の拡充が進み、国内の5つのエリアを各々担当する卸商社5社との取引が順調に推移したこと、及びオンライン販売の強化やSNSを活用したブランド認知向上施策を推進したことで販売状況は堅調であった。
(3) 小売事業
売上高は1,070百万円(前年同期比1.4%増)、セグメント利益は72百万円(同4.0%増)と増収増益となった。期初予想(中間期)比では、売上高が114.8%、セグメント利益が154.7%といずれも達成、利益面で予想を大きく上回った。期初予想において物価上昇による客数の減少や、PITサービスのメカニックへの先行投資によるコスト増を踏まえ、減収減益と保守的な予想としていた。しかし、売上総利益率の高いPITサービスの堅調な推移や、店舗間の人員調整による効率化が人件費の抑制につながり、予想を上回った。PIT作業の強化施策の継続により来店客数の減少傾向にやや下げ止まりの状況が見られることから、下期の売上増に期待したい。
(4) その他
売上高は156百万円(前年同期比6.9%減)、セグメント利益は39百万円(同25.4%増)で減収増益となった。期初予想(中間期)比では、売上高が95.7%と下振れたが、セグメント利益は121.2%と上回った。太陽光発電事業は、安定した発電状況を背景に売電収入が堅調に推移し、リユース販売事業は一般ユーザーからの買い取り強化や法人からの仕入れ強化により商品調達が改善したものの、販売数量の減少により減収となった。一方で自社販売方式を見直したこと等により利益率が改善し、増益に寄与した。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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