先週発表された米国のインフレ指標は、9月CPIが前年同月比3.7%上昇し市場予想の3.6%上昇を上振れ、コア指数も同2.6%上昇で市場予想の2.5%上昇を上回った。9月生産者物価指数(PPI)に至っては、前月比1.3%の上昇となり、前月の0.5%や市場予想の0.6%を大幅に上回って、22年3月以来の上昇率となっている。こうした中で、米国10年債利回りは週後半にかけて低下しているが、これは、AI関連株安などに伴う質への逃避の動きが強まったことが主因とみられる。今後の株価の戻り局面では再上昇の可能性も高く、金利上昇一服への楽観的な見方は避けたい。また、10月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げがスキップされても、年内の追加利上げ実施の確度も高まる方向と考えられる。
国内では来週に決算発表が本格化するため、今週の発表は端境期となる。22日には半導体大手のディスコ<6146>が発表を予定しているが、すでに単独決算の速報値を発表しており、インパクトは乏しいものと考えられる。一方、23日にはファナック<6954>が発表予定、先に6-8月期決算を発表した安川電機<6506>は、業績数値、受注高ともにポジティブなものであったため、期待感は先行させやすいだろう。フィジカルAI関連のテーマ物色の活発化につながるかなども注目したい。
23日には9月のCPIが発表予定。前月は前年比が1.9%上昇、コア前年比が1.7%上昇だが、今回はそれぞれ2.2%の上昇が想定されている。来週の日銀金融政策決定会合での利上げは見送りの可能性が高いものの、12月利上げを決定づけるものとなる可能性はあるだろう。CPIの上振れは短期的なドル安・円高要因にもつながる余地がありそうだ。先週末だけでも、日本経済新聞社、ヤマト運輸、日本郵便、ファンケルなどが不正アクセスの被害を発表している。長期的なAI代替懸念は払しょくし切れないものの、足元の加速度的な被害拡大を受けて、物色テーマとしてネットセキュリティ関連銘柄への関心は続く公算。
国内では19日に8月第三次産業活動指数、20日に9月首都圏新築マンション発売、21日に9月貿易収支、9月訪日外客数、23日に9月消費者物価指数、9月全国百貨店売上高、10月S&Pグローバル製造業PMIが発表される。
海外では、19日に中・7-9月期GDP、9月小売売上高、工業生産、都市部固定資産投資、米・10月住宅市場指数、20日に独・10月ZEW景況感指数、米・9月住宅着工件数・建設許可件数、9月中古住宅販売成約指数、22日に米・新規失業保険申請件数、23日に欧・10月S&Pグローバルユーロ製造業・サービス業PMI、米・10月S&Pグローバル製造業・サービス業PMIなどが発表される。