投資

政治・地政学リスク後退で為替市場はリスクオンの状態に

 為替市場は、一進一退の状況が続いているが、今後の相場のトレンドはどうなるのか、為替のスペシャリストで酒匂・エフエックス・アドバイザリー代表の酒匂隆雄氏が解説する。

為替市場はリスクオンの状態に

為替市場はリスクオンの状態に

 * * *
 2017年前半のドル円相場を、簡単に振り返っておきたい。年始に1ドル=117.42円でスタートし、当日に高値となる118.60円を付けた後、米国の長期金利の上昇が一服したことを受け、2月7日に111.59円までドルはじりじりと値を下げた。

 そして、米国株が好調な経済指標を背景として最高値を更新する中、ドルは3月10日に戻り高値115.50円を付けるものの、欧州の政治リスクや北朝鮮などの地政学的リスクを嫌気して、為替相場はリスクオフの状態となり、4月17日に安値108.13円を付けた。

 この安値からの反転のきっかけとなったのは、4月23日の仏大統領選挙の結果だ。

 事前の予想通り、中道派のマクロン氏と極右「国民戦線」のル・ペン氏が上位2名となり、決選投票がおこなわれることになった。この時点で、決選投票でマクロン氏が勝つことが確実視されたことで、懸念された政治リスクがなくなった。

関連キーワード

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。