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ビジネス

市場縮小続く呉服業界 「18歳成人」でさらなる打撃も

「成人式に振り袖」も廃れていく?(イメージ)

 1月8日、成人式のための振り袖販売などを手掛ける業者「はれのひ」が突如行方をくらませて営業停止。すでに支払いを終えていた人々が成人式に参加できなくなるという事件が起こり、大きな話題となっている。なかには100万円以上を支払っていた人もいたという。

 なんの前触れもなく営業停止した「はれのひ」の経営姿勢は言語道断だが、その一方で今回の騒動の背景には、呉服業界の苦しい現状も垣間見える。日本人の着物離れは深刻で、多くの呉服屋も窮地に立たされ、売却や倒産が相次いでいる状況だ。矢野経済研究所の調査によると、呉服業界の市場規模は年々縮小しており、1980年には1兆8000億円あったとされる呉服小売市場規模は2016 年には2785億円。6分の1以下へ低下しているのだ。

「18歳成人」なら大学受験と成人式が重なる?

 また、1月22日から始まる通常国会では、成人年齢を18歳に引き下げる民法改正案が提出される見通しだ。仮に成人式が18歳で行われるようになった場合、大学受験の時期と重なってしまうため、参加者数の減少も予想される。

 さらに、高校の卒業前となるため、学校の制服で出席する人も増える可能性がある。呉服業界に影響が及ぶことは想像に難くないが、実際に高校生の子どもを持つ親たちは、成人式について、どのような認識を持っているのか。現在高校1年生の娘を持つ40歳の主婦は、「やっぱり振り袖を着せることになるでしょう」という。

「成人式を迎える子どもの祖父母の世代には、振り袖を着させたがる人が多いんです。私の娘が成人式に出席するかは本人次第ですが、少なくとも振り袖を着た写真は撮影すると思います」

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