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節税効果大きい住宅ローン “退職金で繰り上げ返済”は熟慮を

2018年1月28日 16:00

節税効果が大きい住宅ローン

 取られすぎた税金を取り戻す唯一の手段が確定申告だ。特に節税効果が大きいのは住宅ローン。その年のローン残高の1%(年最高40万円)が、最長10年にわたって支払った税金から戻ってくる。

 メーカー営業職のAさんは転勤先から東京に戻った55歳の時に頭金2000万円、残債1500万円を20年ローン(金利0.6%)を組んで新築マンションを購入した。5年後の定年時に退職金で1100万円ほどの残債を一括で繰り上げ返済する計画だった。

 再雇用の年収は450万円に下がるため、月6万6000円の返済をなくしておこうと考えたのだ。『年金生活者・定年退職者のための確定申告』の監修者で税務相談員の経験を持つ山本宏・税理士が解説する。

「Aさんの場合は定年時にもあと5年、住宅ローン控除が利用できる期間が残っており、年間約11万円の税金が戻ってくる。支払う金利より大きいので繰り上げ返済するにしても、住宅ローンの節税期間が切れる10年目以降にしたほうが賢明です」

 この事実を知って、A氏は繰り上げ返済を保留した。

 住宅ローン控除は増改築の借り入れも対象になる。自宅を100万円以上かけて増改築した場合、一定の条件を満たせば借入額の1%(バリアフリーは2%)の税金が還付される。バリアフリー(250万円)と省エネ改修(250万円)、増改築(750万円)の限度枠いっぱい借り入れた場合、年間17万5000円が戻ってくる。これも最長10年だ。

 住宅ローン控除による還付金は現役時代は会社の年末調整で戻ってくるが、リタイア後は確定申告で取り戻さなければならない。確定申告を忘れると10万円単位の大きな損失となるかもしれないのだ。

※週刊ポスト2018年2月2日号

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