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ディズニーランド提訴も 着ぐるみ「中の人」灼熱重労働の現実

連日、盛大な祝祭パレードやショーが行われている(写真:時事通信フォト)

 今年35周年を迎えた東京ディズニーリゾート(TDR)。連日連夜、盛大な祝祭パレードやショーが行われ、多くの家族連れを楽しませているが、そんな中、夢から醒めるようなニュースが飛び出した。7月19日、TDRでパレードやショーに出演していた契約社員の女性2人が、運営会社のオリエンタルランドを過重労働とパワハラで訴えたのだ。

 訴状によると、女性社員(28才)は総重量最大30kgの着ぐるみを着て、多いときは月28回出演し、2017年1月に腕などに激痛が走る「胸郭出口症候群」と診断された。

 もう1人の女性社員(38才)は勤務中に喘息を発症したため楽屋の環境改善を訴えたところ、上司などから「病気なのか。それなら死んじまえ」「30才以上のババァはいらねーんだよ」などの暴言を受け、精神的なショックで体調を崩したという。原告が所属する労働組合「なのはなユニオン」委員長の鴨桃代さんが語る。

「着ぐるみの中は夏場だと50℃を超える暑さになります。ただでさえ重たい上に、給水用のボトルを肩に掛けるので、首や肩への負担も大きい。女性労働基準規則では成人女性は20㎏以上の重量物を取り扱う業務への従事は禁止されています。着ぐるみの場合、演技時間が15~30分程度が普通ですが、ディズニーは1回40~45分のショーやパレード、ゲストと触れ合うグリーティングを1日に何度も行い、間の休憩時間が15分程度と短いことも問題です」

 オリエンタルランド広報部は取材に「訴状が届き次第、速やかに内容を確認し、対処させていただきます」と回答した。着ぐるみキャラクターが歌い踊ることで、老若男女は魅了される。しかし、この訴訟はそれらが「労働」だということを突きつけた。

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