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投資

【日本株週間見通し】4週ぶりのマイナスから自律反発あるか

ファーウェイ・ショックからの自律反発はあるか

 投資情報会社・フィスコが、株式市場の12月3日~12月7日の動きを振り返りつつ、12月10日~12月14日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は反落した。週間では4週ぶりのマイナスに転じた。米中首脳会談において、米国が中国への追加関税を90日間猶予するとして、3日の日経平均は7営業日連続高で始まった。グローベックスの米株先物の上昇や上海総合指数の上げも加わり日経平均は11月8日の直近戻り高値22583.43円を更新した、しかし、米長期金利の低下で円相場が1ドル113円近辺まで円高が進んだことをきっかけに、4日の日経平均は景気敏感株を中心に利益確定売りが先行して反落した。

 5日も前日比799ドル安と史上4番目の下げ幅をみたNYダウを嫌気して、日経平均は6営業日ぶりに22000円台を割り込んで大引けた。米中貿易交渉の進展に懐疑的な見方が広がるなか、米国債のイールドカーブ(長短金利差)逆転を受けて景気後退への警戒感が強まった。5日の米国株式市場はジョージ・ブッシュ元大統領「国民追悼の日」で休場。

 6日は1ドル112円台へ円高を嫌気して東京株式市場は売り先行でスタートし、その後中国のスマートフォンメーカー「華為技術(ファーウェイ)」の副会長がカナダ当局に逮捕と報じられると、米中摩擦激化の懸念が高まり、日経平均は一時600円を超える急落に見舞われ全面安商状となった。IPOを控えたソフトバンクが大規模な通信障害を起こしてソフトバンクG<9984>が急落したことも地合いを悪化させた。ファーウェイ・ショックから6日のNYダウは一時785ドル安まで下げ幅を広げたが、一部メディアで利上げ休止観測が報じられて79ドル安に下げ幅を縮めた。7日の日経平均は前日まで3日間の下げ幅が1000円超となっていることから買い戻しが先行したものの、米11月の雇用統計発表を控えて反発は限られたものとなった。

 今週の日経平均は、自律反発が期待できるものの模様眺めムードが強い展開となりそうだ。6日に明らかとなった米11月ISM非製造業景況指数が市場予想に反して上昇し、2008年以降で2番目に高い水準となるなど、米国は雇用環境を背景とした景気の堅調が再確認された。日本時間7日の午後10時半に公表される米11月雇用統計も引き続き強い雇用ペースが予想される。米国経済のプラス材料に対して、原油市況の軟化と為替の円高傾向はマイナス材料で、さらに中国スマホメーカー「華為技術(ファーウェイ)」幹部の逮捕は、米中対立の激化懸念が根強いことをマーケットに印象づけた。

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