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死後の厄介な手続きを解消、「法定相続情報証明制度」の絶大なメリット

法定相続情報証明制度の仕組み

法定相続情報証明制度の仕組み

 家族の死後の手続きは少なくとも30以上あり、何も知らないと延々と続く「手続き地獄」にはまる。集めなくちゃいけない書類はたくさんあるし、取得できる窓口もバラバラだし、とにかく厄介──そんな悩みを解消する画期的な方法がある。

 それが2017年に新設された「法定相続情報証明制度」だ。制度を活用した埼玉県在住の57才主婦・高野さんが話す。

「5年前に父が、昨年は母が亡くなりました。父の時は、父や相続人全員の戸籍謄本を集めるのに約3か月かかり、揃ったところで戸籍の束を持って役所に行きました。しかし、束を1セットしか作っていなかったので、複数の手続きが同時進行できない。1つの申請をするたびに手続きがストップしてしまうんです。そこで、複数のセットを作ることにしましたが、戸籍を集め直すのにさらに1か月かかる。お金も労力もかかりヘトヘトになりました」

 一方、母親の手続きの手間は父親の時とは雲泥の差だったという。

「戸籍などの必要書類を一式揃えて法務局に持っていけば、『法定相続情報一覧図の写し』という書類を複数枚、発行してもらえました。そのおかげで、戸籍のセットをいくつも用意することなく、相続税の申告や生命保険金の請求などの手続きが同時にできたんです」(高野さん)

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