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休校継続で学力差の拡大懸念 学校再開、受験はどうなる?

休校時は親の意識が子供の学力に直結するという(イメージ)

休校時は親の意識が子供の学力に直結するという(イメージ)

 新型コロナ問題に伴う政府の要請に従う形で、全国の小中高校は3月2日から突然の休校となり、地域によってはそれが延長、再開と不安定な状況がいまでも続く。緊急事態宣言が出された現在、大型連休明けまでの休校を決めているところが多い。

「GW明けから再開できたとしても、学校に感染者が出たら休校する、学年やクラスに出たら学級閉鎖するといったように、断続的に休まざるを得ない状況が続くでしょう。クラスに数人のインフルエンザ感染者が出たら学級閉鎖するのより、さらにシビアなので、数週間の休校は避けられない。そうした対応が今後1年以上続くのは覚悟している」(文科省関係者)

 欧州に目を向けると、ドイツでは5月4日からの段階的な学校再開を決めている。ただし、当面は最終学年の再開を優先、教室に入る人数を制限するなどの策を検討しているという。コラムニストの辛酸なめ子さんは、休校の時期に学力差がつくことを懸念する。

「親の意識の差が子供の学力に直結するので、親が勉強できる環境を作ってあげてほしいです。本を読ませることでベースの読解力がつくのでいい勉強になる。教育投資だと思って本をたくさん買った方がいいです。小学生には世界的に話題になっている『ウイルス・細菌の図鑑』、中学生なら『ディズニーの英語』シリーズは楽しく学べそうです。高校生なら、『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』がおすすめ。これまで人類に訪れた危機をどうやって乗り越えたかを学べます」

 学校が再開されたとしても、いままでと同じというわけにはいかないようだ。名古屋大学大学院教育発達科学研究科准教授の内田良さんがこう指摘する。

「感染症予防の観点から、一斉登校は避けたい。子供の数を半分に分けて登校させるような方法が考えられます。いずれにせよオンライン授業の活用は魅力的です。岐阜県では家庭にパソコンやインターネット環境があるかを調査し、9割以上が備えているとの結果で、残りの家庭をうまく支援すれば、充分実現可能ではないかと期待されています」

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