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出口治明×坂東眞理子 大学だけが怖がって閉鎖したままでいいのか

「この環境で自分たちは何ができるのか頭を働かせて実行するしかありません」と話す坂東眞理子さん

「この環境で自分たちは何ができるのか頭を働かせて実行するしかありません」と話す坂東眞理子さん

出口:自然災害ですからいつかは必ず終わります。心配ないのです。ビル・ゲイツは最短9か月でワクチンを開発できると言っていますが、人間の能力を信じれば、この先近いうちにできると思います。「ウイズコロナ」はワクチンや薬ができるまで。今はニューノーマルとされるマスク、手洗い、ソーシャルディスタンスを守ることが必要です。でも「アフターコロナ」に入れば一般論としてコロナはインフルエンザの1つになるわけで、友人の表現を借りれば、ハグも握手もし放題だと。そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。

坂東:本学では先月、上半期のオンライン授業を終えた翌日に新入生の集いをしましたが、開催には慎重になるべきではないかという反対意見が相当数ありました。それを踏まえて大学としても念入りに準備をしました。

 希望者だけの自由参加にして、参加者を3回に振り分けて密にしない、体温検査をするなどいくつも対策を重ねた上で「不要不急の集まりではなく、何より学生にとって大事な集まりなんです」とお話をして了承を得ました。おかげさまで無事に終え、学生たちが「初めて先生や友達に会えました!」などと喜ぶ姿を見て、つくづくやってよかったと感じました。それでもやはり「何かあったらどうします?」という意見が満ちていました。

出口:何もしないことがいちばん安全で万全の策ですから、とね。保守的な土壌はAPUにもありますよ。そこでぼくはいつも「では全国の小学校や中学校、高等学校はどうしているでしょうか」と問いかけます。みなさん、制約のある中で智恵を絞って一所懸命に教育をしていらっしゃいます。それなのに大学の先生は怖い怖いといって、ずっとロックダウンしていていいのですかと。

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