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仮想通貨に再び注目集まる インフレや為替変動リスク回避の動き

仮想通貨に注目が集まる理由は?(イメージ)

仮想通貨に注目が集まる理由は?(イメージ)

 収束の気配が見えない新型コロナ禍は、確実に家計を蝕んでいる。家計に明るい見通しが持てない状況で現金を「預金」に回す人が増えているが、経済・金融に精通した人ほど、自らの資金を「預金以外」の資産に振り分けているという。

 現金の“逃避先”として選ばれている資産として、顕著な動きを見せているのが「金」と「株」だ。

 金価格は7月下旬から8月上旬にかけて世界的に連日のように過去最高値を更新。また、企業が相次いで業績見通しの大幅下方修正を発表している状況ながら、日経平均株価はコロナ感染が収まらない中でも、3か月で7000円もの上昇を見せ、8月上旬段階でも2万2000円台を推移している。

 ネット証券大手・楽天証券の3月の新規口座開設数が歴代最多の16万件を超えるなど、株式投資を始める人が増えているという。

 さらには、現金を「暗号資産(仮想通貨)」に替える動きも出てきた。代表的な仮想通貨「ビットコイン」が、7月末に約1年ぶりとなる1ビットコイン=120万円の高値を付けた。

 ビットコインといえば、2017年末に1か月で倍額となる1ビットコイン=200万円まで爆騰したものの、その後すぐさま急落。一時は1ビットコイン=30万円程度まで落ち込んでいた。

「日本円を外国通貨に移したとしても、為替相場の変動リスクが付きまといます。米中対立ではドル安が進み、人民元にも不安が残る。仮想通貨は不正流出事件などの影響もあり、価格低迷が続いてきたが、現金に伴うインフレや為替変動リスクを回避したいと考える人が、再び仮想通貨に目を向けていると考えられます」(市場関係者)

※週刊ポスト2020年8月28日

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