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裏原宿、奥渋谷、裏横浜… 「裏」「奥」が付く東京近郊の街の魅力と特徴

「裏○○」の代表格といえば「裏原宿」。もともとは川が流れていた

「裏○○」の代表格といえば「裏原宿」。もともとは川が流れていた

 ファッション誌や情報番組などを眺めていると、しばしば登場するのが「裏○○」「奥○○」という地名。「裏原宿」という単語はすっかり一般的になりましたが、都内やその近郊には、それ以外にもいくつもの「裏○○」「奥○○」があります。コロナ禍で外出もままならない時期ではありますが、“一歩上の街歩き”が楽しめる「裏○○」「奥○○」の魅力を、ライターの金子則男氏が紹介します。

【裏原宿】
「裏○○」という呼び方の発祥地ではないかと思われるのがこちら。Google Mapで検索すると、表参道、明治通り、キラー通りなどに挟まれた渋谷区神宮前3丁目と4丁目が「裏原宿」としてはっきりと表示されますが、ブームの拡散とともに“裏原”が網羅する範囲は緩やかに広がっている印象があります。

 現状では、おおよそ「JR原宿駅と東京メトロ表参道駅に挟まれた一帯の、表通り沿いでは無いゾーン」という解釈で良いかと思われます。その中心となる通称「キャットストリート」は、もともとは川。一帯は静かな住宅街でしたが、今や裏道まで洋服屋、美容院、飲食店だらけになりました。

【裏参道】
 こちらは裏原宿とは違い、かなり昔からある地名。ケヤキ並木の表参道は、明治神宮に繋がる参道ですが、明治神宮には裏側にも参道があり、明治神宮外苑~JR千駄ケ谷駅~北参道を結ぶ道が「裏参道」です。取り立てて紹介されることは滅多にありませんが、道案内をする際に「裏参道経由で」と言うと、話が早いことも。JR山手線の代々木駅~原宿駅間のガードには「裏参道ガード」と表示されていて、ドライバーには有名な抜け道です。

【奥渋谷】
 渋谷駅から徒歩10分ほど離れた場所には、東急ハンズ、東急百貨店本店、東急Bunkamuraなど、東急系の施設が多数ありますが、そこからさらに離れた渋谷区神山町や渋谷区富ヶ谷にオシャレな飲食店がオープンするようになったのはバブル前後のこと。元々は、そのゾーンに巨大な放送センターを構えるNHKの局員が夜な夜な闊歩していたような地域でしたが、若者だらけの渋谷を避けるように、シャレた大人向けの店が次々とオープンし、洗練された大人が集う場所として定着しました。

 決して広くはない道を路線バスが通り、落書きやステッカーが目立つ場所も多く、雑然としていますが、だからこそ“通”を気取れるのが奥渋谷。「裏渋谷」と呼ぶ向きもありましたが、今や神山通りには「奥渋谷」の旗がなびいており、「奥渋谷」が正式名称になったようです。

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