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【日本株週間見通し】決算を受けた個別株物色が主体となる?

5月7日までの日経平均はどう動く?

5月7日までの日経平均はどう動く?

 投資情報会社・フィスコが、株式市場の4月19日~4月23日の動きを振り返りつつ、4月26日~5月7日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は波乱含みの展開となった。週初こそ落ち着いた動きだったものの、その後は決算前の様子見ムードが強いなか、世界的な新型コロナウイルス変異種の拡大や、国内での3度目の緊急事態宣言の発令を警戒した動きから次第に売り優勢に。

 今後本格化する決算において保守的な会社計画が出されるのではないかというガイダンスリスクへの警戒感も高まった。現物市場での積極的な売買が手控えられるなか、商品投資顧問(CTA)など短期筋による先物主導での仕掛け的な売りが嵩み、20日と21日の2日間だけで日経平均は1200円近く下落した。

 ただ、その後の米国株高や突っ込み警戒感からの自律反発に加え、本決算シーズンの皮切りとなる日本電産<6594>の決算を前に売り方の買い戻しも入り、22日は679円高と急反発。ただ、週末は米バイデン政権が株式譲渡益課税を従来の約2倍に引き上げる考えと報じられたことを背景に、米国株が下落した流れを嫌気し、後半下げ渋ったものの反落となった。

 5月7日までの日経平均は一進一退か。いよいよ本格化する本決算シーズンを背景に、決算を受けた個別株物色が主体となり、指数は方向感に欠ける動きとなりそうだ。先週は3月期本決算シーズンの皮切りとなる日本電産やディスコ<6146>などの注目決算があった。

 日本電産は、前期実績こそ会社計画を上振れる着地となったものの、今期ガイダンスが市場予想値に届かなったこともあり週末に大きく売り込まれた。信用買い残が高水準に積み上がっていたことからも決算ハードルが相当に上がっていたことが窺え、少しでも物足りない点があれば、売られてしまいやすい条件が揃っていたようだ。

 ディスコも前期は上振れたものの、今期第1四半期(4-6月)の見通しが市場予想を下回ったことが嫌気され、売り優勢となった。ただ、1-3月期の受注高が726億円と過去最高の490億円を大きく上回る想定以上の水準であったことを考慮すると、これが素直に好感されなかった点はやや気掛かり。「受注高の伸びが強すぎるが故にピークアウトが意識された」との指摘もあったが、好材料を素直に捉えられないあたりが今の市場のムードを表しているといえよう。

 安川電機<6506>もその後の地合いの悪化などもあるが、9日の決算後から買い直されていない。決算直後の1週間に押し目買いから信用買い残が倍増しているが、上値が重くなってしまっているあたり、しこりを作ってしまっていて投資家心理が悪化しそうだ。日本電産も買い残が高水準にあるだけに内容こそ悪くないが株価が戻り基調を強めるには時間がかかりそうか。

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