カリスマトレーダー池辺雪子 億の極意

年末相場「ブラッククリスマスの再来」はあるのか 注意すべきポイントを解説

今年の年末相場はどう動く?

今年の年末相場はどう動く?

 オミクロン株騒動やアメリカのインフレ懸念もあって、方向感のつかみにくい相場展開が続いているが、今後はどのようなポイントに注目すればよいだろうか。カリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんが、年末相場の注意点を解説する。

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 マーケットは、オミクロン株リスクに関しても楽観的な見通しで上昇してきましたが、現段階では方向感の見えにくい展開が続いています。日経平均も2万8000円台で推移しており、上に行くのか下に行くのか、はっきりしたトレンドは見えてきていません。そうした中で、年末相場はどのように動くのでしょうか。

 過去の年末相場の例を振り返ってみると、2018年の日経平均は10月に高値24500円をつけていましたが、12月に入ると下落が加速し、26日には19000円まで急落しました。この年末に襲った世界的な株安は「ブラッククリスマス」と呼ばれており、当時、米トランプ政権下で進んでいた株高基調に冷水を浴びせられた格好です。

 では、2021年の年末はどうなるでしょうか。今年の12月初旬はオミクロン株への不安が広がり始めたのと同時期に、アメリカでテーパリング(量的緩和縮小)加速の議論や早期利上げ観測が出てきたこともあり、株価は一時的に急落しました。この相場動向を受け、市場関係者の間から総悲観論も出るようになりましたが、こうした見通しに振り回されすぎないようにしたほうがよいと思います。

 自分が本当に下落すると判断して、投資を行うのであれば、それは個人の相場観にもとづくものなので良いと思いますが、「周りが話しているからそうなる」と思い込み、トレードすると痛い目を見る可能性があります。

 今後の株価推移について私自身の見解を述べると、ブラッククリスマスの再来を心配する人もいますが、急落していくような展開は想像しにくいです。オミクロン株の騒動で大幅安になったときも、数日後には大きな反発を見せました。ただし、今週14~15日に開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)次第では、トレンドが変わる可能性もあるので、会合の内容には注目しておきましょう。

 年末相場が荒れやすくなる背景には、機関投資家がクリスマスにかけて休暇を取り始めることも影響しています。彼らのような大口投資家の取引が減少すると、流動性が低下していき、突発的な値動きが発生しやすくなります。「休むも相場」という相場の格言もありますが、焦って取引をせず年末年始はゆっくりと過ごすという選択肢もあるでしょう。マーケットのコメントに振り回されない投資判断の軸をしっかり持つことが、勝ち続けるためには大切です。

【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も発信中(http://yukikov.jp/

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