*07:41JST NYの視点:米5月CPIはインフレ鈍化示唆、関税の影響限定的
米労働省が発表した5月消費者物価指数(CPI)は前月比+0.1%となった。伸びは、4月+0.2%から予想外に鈍化した。前年比では+2.4%と、4月+2.3%から予想通り上昇。連邦準備制度理事会(FRB)が重要視している変動の激しい食品やエネルギーを除いたコア指数は前月比+0.1%と、4月+0.2%から伸び加速予想に反し鈍化した。前年比で+2.8%と、4月から加速予想に反し同水準を維持した。
●5月CPI
ガソリン価格:-2.6%
電気・ガス:-1.0%
卵:-2.7
アパレル:-0.4%
新車:-0.3%
中古車・トラック:-0.5%
関税関連で物の価格の上方圧力をサービスディスインフレが相殺した。12日に発表予定の生産者物価指数(PPI)もCPIと同様、インフレの緩和傾向が示される可能性がある。FRBが最もインフレ指標として注視しているコアPCEインフレは前年比では+2.7%近く、4月の+2.52%から伸びが加速する見込みとなっている。
5月コアPCEデフレーターにも用いられるPPIサービス項目のひとつ病院コストは+0.4%と、前月+0.3%から伸び加速。ポートフォリオマネージメントの手数料は-0.1%(4月-6.9%)。国内の航空運賃は-2%と見られている。
関税のインフレへの影響は今のところ限定的と見られる。FRBの利下げを容易にする可能性がある。
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