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「早慶は600万円、MARCHは500万円」中国人の日本大学受験で“カンニング業者”が暗躍 替え玉の受験票は「受験生と試験を受ける人の顔写真をAIで合成」

“カンニング業者”の巧妙な手口とは(イメージ)

“カンニング業者”の巧妙な手口とは(イメージ)

「日本の大学には簡単に入学できる」──中国では、そんな噂が流れているという。背景に大学受験の「カンニング業者」が暗躍している可能性が浮上した。実際、中国のSNSでは「友達が業者を使って早稲田に合格した」などの投稿も散見される。中国事情に詳しいフリーライターの廣瀬大介氏が業者に接触し、その手口をレポートする。【第2回。全文を読む

替え玉受験なら「写真をAIで合成」

 そもそも留学生が日本の大学を受ける際にそんな“抜け穴”が本当にあるのだろうか。

 一般的に日本の大学に留学する場合、多くの大学では一次審査として書類選考が行なわれ、JLPT(日本語能力試験)やEJU(日本留学試験)の試験結果、成績証明書、志望理由書、学習計画書の提出が求められる。二次審査として面接などを実施するケースが多い。業者はこうした入学に必要な試験や各種書類などをサポートするというのだ。

 実態を探るべくSNSでやりとりをはじめ、2人の中国人の業者と接触を図った。ひとりは新宿区内に事務所を構えているという業者で、日本の有名大学への合格保証を謳う広告を投稿していた。女性の担当者から電話で次のように説明があった。

「弊社はMARCHをはじめ、多くの大学の教授たちと契約を結んでおり、独自の“合格枠”を持っています。一部の国立大学も対応できますが、東京大学には合格枠を持っていません。京都大学の場合は成功率70%です。

 大学側に提出する書類はこちらで作成します。面接もあらかじめ質問される内容を教授から教えてもらっているので、学生は弊社が用意した返答を暗記するだけで大丈夫ですよ」

 京大合格が70%とはにわかに信じがたいが、続けて費用や試験についてはこう説明を受けた。

「MARCHの場合は25万元(約500万円)、早慶は30万元(約600万円)で我々が用意している合格枠を買うことができる。EJUやJLPTの点数が足りない場合は追加で料金がかかりますが、志望大学の合格基準に必要な点数を取得させます。7月のJLPTと6月のEJUはもう出願していますか? こちらで出願の代行も行なっていますよ」

次のページ:替え玉の場合は費用が5万元(約100万円)
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