6月は株主総会が集中する時期だ
株を保有すると年に一度、「株主総会招集通知」が届く。日本では3月末日を事業年度末とする企業が多く、6月下旬は最も株主総会が開かれる。では、通知が届いたあとに確認すべき点はなにか。議決権はどのように行使すればよいか。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第147回は、「株主総会」について。
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株を持っていると、年に一度「株主総会招集通知」という封書が届きます。はじめて受け取った人の中には、「これってどうすればいいの?」「行かないとダメ?」と戸惑う方もいるかもしれません。この記事では、通知が届いたあとに確認すべきポイントや、対応のしかたを分かりやすく解説します。
招集通知でまず見るべきポイント
封筒の中にある「招集通知」には、株主総会に関する重要な情報が記載されています。初心者の方は、以下の点をチェックしてみましょう。
・開催日時・場所・形式:会場がどこか、オンライン参加が可能かなど。
・議案の内容:たとえば取締役の選任、配当金の決定など、株主が「賛成」「反対」を選ぶ議題が書かれています。
・出欠の方法と締切日:同封されたハガキやQRコードから、出席の有無や議決権行使の締切が案内されています。企業によっては、お土産の有無なども書かれていることがあります。
出席する?しない?どう決める?
株主総会への出席は義務ではありません。以下のような判断軸で、自分に合った方法を選ぶとよいでしょう。
・興味があり時間も合う → 実際に出席して会社の空気を感じてみるのもおすすめ。
・時間がないけど意見は伝えたい → 議決権を行使して意思表示を。
・そこまで関心がないけど対応はしたい → ネット投票が簡単で便利です。
参加しないからといって、投資家としての価値が下がるわけではありません。自分のペースで関わって大丈夫です。