失敗に目を背けないことが成功のカギ(イメージ)
株式投資で大きな資産を築いた個人投資家も、過去には手痛い失敗を繰り返した経験がある。元金融機関勤務の個人投資家であるyamaさん(47)もそんなひとりだ。現在は愛知県で個人投資家交流会とIRセミナーを運営する「Kabu Berry」の主宰者も務めるyamaさんは、サラリーマン時代の2005年に50万円を元手に株式投資を始めたが、最初の10年間は失敗続きでトータル数百万円を溶かしたという。
だが、その後個別銘柄について深く勉強していくなかで、「市場の予想を超えて成長する可能性を持つ割安中小型株」に投資する手法に辿り着き、大きな資産を築いた。成功した投資家の失敗談には、示唆に富んだ得難い教訓がある。yamaさんが、大きな成功の裏で犯してしまった失敗の数々を語ってくれた。
「私が株式投資を始めたのは今から20年前の2005年、ライブドアによるニッポン放送買収騒動で堀江貴文さんが話題になっていた頃です。IT業界がキラキラ見えましたし、株をやると儲かるのかなと漠然と思いました。それで手持ちの50万円を元手に投資を始めました」(以下「」内はyamaさんのコメント)
ビギナーズラックの後に待っていた“地獄の始まり”
yamaさんが目をつけたのは、マネックス・ビーンズ・ホールディングス(現在のマネックスグループ/東証プライム・8698)だった。
「ちょうどイー・トレード証券(現在のSBIホールディングス/東証プライム・8473)の株価がメチャクチャ上がっていたので、出遅れ感のあった同業のマネックスもいいのではないかと思い、手持ち資金のほとんどを投入しました。結果、半年で1.5倍になったのですが、後になって振り返ると投資の根拠が甘く、ほとんど何も考えずに投資したようなものでした。
ただラッキーだっただけなのですが、当時はそういうこともわからず、『半年で1.5倍なんて凄い』『他にそういう銘柄はないかな』と思って買ったのがSBIホールディングスでした。しかし、これが“地獄の始まり”でした」
そう言って苦笑いするyamaさん。確たる根拠があって買ったわけではないSBIホールディングス株は、その後どのような動きになっていったのか。
