ふたりに慰謝料を請求できるのか?(イラスト/大野文彰)
離婚の際には、双方に対してさまざまな約束が取り交わされることがある。たとえば、夫の不倫が原因で離婚となった場合、“不倫相手と再婚しない”ことが約束されるケースもある。そういった約束があるにも関わらず、元夫が不倫相手と再婚した場合、元妻は慰謝料の請求ができるのか? 実際の相談に回答する形で、竹下正己弁護士が解説する。
【相談】
3年前に夫の不倫が発覚。当時は子供のために離婚はせず、夫は不倫相手と別れました。しかし、すぐに相手とよりを戻したため、2年前に離婚。その際、養育費を支払うことと不倫相手と再婚しないことの2つを約束しました。
ところが、最近になって元夫と不倫相手が結婚。約束を破ったふたりに、慰謝料を請求することはできますか。(広島県・46才女性・会社員)
【回答】
不貞は配偶者に対する不法行為になり、不貞相手も交際相手が既婚者であることを知っていたり、知らなかったことに過失があれば不法行為責任を負います。
元夫は、あなたの精神的苦痛を償う慰謝料の支払い義務を負い、女性もその可能性があります。離婚も不貞が原因で、離婚自体が不法行為といえますから、離婚時に元夫に慰謝料を請求できます。あなたは養育費の支払いと不倫相手との再婚禁止を合意(以下「合意」)して離婚したとのことですが、その際、慰謝料を請求しないと約束したのかどうか不明です。
