*13:01JST 電算システムHD Research Memo(1):2025年12月期は16期連続増収と大幅増益で着地
■要約
電算システムホールディングス<4072>は総合情報処理サービス企業である。展開している主な事業は、システム構築のSI(システムインテグレーション)・ソフト開発、情報処理サービスなどを手掛ける「情報サービス事業」と、コンビニエンスストアでの払込票決済サービスやクレジット決済サービスなどを手掛ける「収納代行サービス事業」の2つである。加えて、今後の主要事業にすべく、Web3、ブロックチェーン技術を活用した次世代サービスの開発、提供を重点戦略に掲げ、業務提携を進め、新サービスの創出に取り組んでいる。
1. 2025年12月期の業績概要
2025年12月期の業績は、売上高68,131百万円(前期比11.2%増)、営業利益3,624百万円(同56.8%増)、経常利益3,843百万円(同51.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,896百万円(同56.5%増)と、16期連続の増収、単体でも各四半期で過去最高を記録した。利益については、前期の不採算案件の影響が剥落し大幅な増益となったが、不採算案件の影響のない2023年12月期の水準には届かなかった。なお、売上高、各利益ともに期初予想を達成した。売上面は、情報サービス事業で、上期に伸び悩んだGIGAスクール構想第2期(以下、NEXT GIGA)でのChromebook(ハードウェア)導入が下期に進み、大きく貢献した。収納代行サービス事業については、自治体案件を中心に稼働が進み収益を押し上げた。利益面は、売上貢献したNEXT GIGAのChromebook案件で価格競争に陥った結果、利益への貢献は限定的となった。一方、コンビニ収納代行サービスでは、価格改定を着実に進め、売上とともに利益を支えた。
2. 2026年12月期の業績見通し
2026年12月期の業績は、売上高70,000百万円(前期比2.7%増)、営業利益3,650百万円(同0.7%増)、経常利益3,850百万円(同0.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,620百万円(同9.6%減)を見込んでいる。最終利益は、2025年12月期に発生した子会社売却に伴う法人税減少効果の剥落が生じる。情報サービス事業では、クラウドサービス分野で、自治体領域を中心に積極的な入札参加等で顧客基盤を広げる。収納代行サービス事業は、新規取引先の稼働により増収を計画する。収納代行周辺は大口取引先の解約に伴い減収予想も、市場拡大見通しのオンライン決済でPAYSLE等による他社との差別化を進め、口座振替に関してはTREE PAYMENTを中心に優位な新機能を追加し、顧客層を広げる。利益に関しては、SI・ソフト開発で品質改善による高付加価値で利益率向上を目指す。一方、コスト面では、収納代行サービス事業では現在進行中のブロックチェーン決済基盤への投資を積極化するほか、原価上昇もあり、同事業は減益を見込む。
3. ブロックチェーン戦略の強化
重点戦略のブロックチェーンを基盤とした次世代サービスのユースケース創出に向け、2025年11月にブロックチェーン技術とDAO構築、LLM(Large Language Models:大規模言語モデル)に強みを持つ(株)Unyteを子会社化した。これにより、LLMで貢献を評価してブロックチェーンで記録、証明する「貢献証明」事業を開始する。最終的には、同社の進めるステーブルコイン決済基盤と連携して貢献に応じた報酬をステーブルコインで自動分配する、「貢献」と「価値移転」のWeb3経済圏の確立を目指す。「NIPPON WONDER FACTORY」では「DAOコミュニティ」構想において、地域貢献の可視化と管理を行う仕組みの構築を進めている。ほかにも、自治体のスーパーシティ型国家戦略特区の取り組みに参画し、地域学習体制の強化としてWeb3を活用した指導情報共有等の仕組みづくりを進める。
■Key Points
・2025年12月期はNEXT GIGAのChromebook案件が大きく貢献し、16期連続増収と大幅増益
・2026年12月期は注力領域に戦略的投資で増収も、成長投資で利益は前期と同水準
・次世代サービスのユースケース創出で、ブロックチェ―ン戦略を前進
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬 智一)
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