*11:06JST JIGーSAW Research Memo(6):2025年12月期は第3~第4四半期にかけて業績が急速に改善
■JIG-SAW<3914>の業績動向
1. 2025年12月期の業績動向
2025年12月期の業績は、売上高3,625百万円(前期比4.4%増)、営業利益549百万円(同1.2%減)、経常利益600百万円(同2.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益418百万円(同12.6%減)と、増収減益となった。減益要因は、成長のための先行投資と新東京本社への移転・統合に伴う一時的な費用の発生にある。なお、3ヶ月ごとの営業利益が第1四半期で前年同期比33.8%減、第2四半期で同22.1%減、第3四半期で同107.9%増、第4四半期で同35.9%増と、移転・統合の一時的費用の影響がなくなった下期に急速に改善した点に注目したい。
世界的なインフレや為替・金融資本市場の変動、米国の通商政策による影響、中国経済の停滞及び不安定な国際情勢が懸念されるなか、同社はそうした影響を大きく受けることなく、ロボット型自動運用プラットフォーム「puzzle」を軸に高度なソリューションを提供した。この結果、システムマネジメントは着実に売上高を伸ばし、各種クラウドを包括管理する「JIG-SAW PRIME」の取引総額(運用の見込み客増加を示す)も前期比17.4%増と拡大した。IoT向け各種サービスは、IoT-AIダッシュボードサービス「NEQTO.ai」の開始、Advanced Water社でのリアルタイムモニタリング、Blues社との戦略的パートナーシップ等、米国での事業が順調に進んだ。自動運転では、業界標準機の実現、同社製ソフトウェアを搭載した建機の商用化を推進しつつ、前田道路(株)がプロジェクト参画、複数の建設機器の自律的な施工技術について特許登録を受けた。なお、先行投資は高成長の実現に向けて過去最高を更新した。
2026年12月期の業績予想は未公表だが、増収増益が期待される
2. 2026年12月期の業績見通し
2026年12月期業績については、米国を軸としたグローバルIoT・生成AIビジネスや、自動運転ソフトウェアビジネスの事業拡大及び事業投資に関して不確定な要素が多く、適正かつ合理的な業績予想の策定が困難であるとして公表していない。しかし、データコントロール事業が堅調に推移し、過去最高の売上高が見込まれる状況だ。加えて、米国で正式リリースされた「NEQTO.ai」と自動運転が商用化フェーズへ移行、加えて各種クラウドを包括管理する「JIG-SAW PRIME」の取引総額の増加などもあって、2ケタ増収は期待したいところだ。利益面では、新たな事業創出を検討していることもあって過去最高の先行投資が引き続き予想されるが、増益が見込まれる。
生成AIを活用してサービスを高度化
3. 事業の創出・高度化
同社は、有力なパブリッククラウドにおいて、監視や運用に関して数億レベルの警報処理を行っており、運用課題や障害課題、アップデートといった膨大な情報を共通ナレッジとしてビッグデータ化している。これをベースに、これまで人手がかかっていた修正から顧客連絡までの運用プロセスを、生成AIに置き換える事業及びその高度化を検討している。これにより、20~30分かかっていたプロセスが数十秒へと短縮され、人為的ミスも大きく減り、運営効率も高まることが見込まれる。人材については、手順に基づいた現場の処理作業から解放され、ラストワンマイルの管理やクリエイティビティの発揮に集中できるようになる。これを安価にメニュー化することができれば、大小様々な会社で利用可能になる。同社では、専用の生成AIの開発段階にあり、今後ターゲット企業が大きく広がることが想定される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)
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