*18:38JST パピレス---3Qは各段階利益で黒字転換を達成、広告戦略の転換と自社IP強化が奏功
株式会社パピレス<3641>は2月10日、2026年3月期第3四半期連結決算を発表した。売上高が前年同期比8.3%減の110.53億円となったものの、営業利益が0.79億円(前年同期は2.84億円の損失)、経常利益が3.30億円(同1.10億円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が1.25億円(同1.85億円の損失)となり、すべての段階利益において劇的な黒字転換を達成した。個人情報保護法改正に伴う広告規制という厳しい市場環境下において、従来の夏や冬のTVCMを中心とした施策から、効果を厳選したネット広告へ注力し、運用効率を向上させたことが利益面の力強い回復に結実している。
電子書籍事業の売上高は前年同期比8.3%減の110.57億円、セグメント利益は5.16億円(前年同期は0.04億円の損失)と大幅な増益を記録した。主力サービス「Renta!」はサービス開始30周年を迎え、会員数は1,000万人を突破するなど、圧倒的な知名度と強固な顧客基盤を再確認している。同社が注力する自社IP展開においては、著作権が自社に帰属することによる収益性の高さに加え、「Renta!」内での独占配信を行うことでプラットフォーム自体の魅力を高める独自の優位性を構築している。また、累計200万冊を突破した『聖女なのに国を追い出されたので、崩壊寸前の隣国へ来ました』のアニコミ化やTV放映といったメディアミックス戦略も、ブランド価値の向上に大きく寄与した。
IP制作事業のセグメント損失は1.86億円(前年同期は1.05億円の損失)となったが、これは将来の成長に向けた戦略的投資によるものである。セガサミーホールディングスとの合弁会社であるJadeComiXを通じて、昨年12月にはグローバルIP創出の先駆けとして、新作4タイトルを「Renta!」内で独占先行配信し、今後の本格展開に始動しはじめた。また、2025年11月に設立した「spRash!」や「ChaRenta!」といった新レーベルに加え、第1四半期から開始したショートドラマコンテンツも順調に推移しており、先月からはWEB広告も増強するなど、新たな視聴スタイルの開拓を加速させている。
2026年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比2.6%減の153.65億円、営業利益が4.35億円、経常利益が4.92億円、親会社株主に帰属する当期純利益が2.19億円とする期初計画を据え置いている。通期での黒字化という目標に対し、第3四半期までの進捗は順調に推移しており、最終四半期においても広告効率のさらなる改善と自社IPの増産を継続していく方針だ。次世代コンテンツの開発・制作・販売における独自の強みを活かし、グローバル市場と国内市場の両面で持続的な成長と増収増益の実現を目指していく。
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