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FiscoNews

【注目トピックス 日本株】ラキール Research Memo(6):2025年12月期は中間期好調も下期減速し、通期では減収減益

*11:06JST ラキール Research Memo(6):2025年12月期は中間期好調も下期減速し、通期では減収減益
■ラキール<4074>の業績動向

1. 2025年12月期の業績概要
2025年12月期の業績は、売上高が7,728百万円(前期比3.0%減)、営業利益が445百万円(同20.5%減)、経常利益が443百万円(同18.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が287百万円(同20.6%減)となった。中間期は業績好調により増収増益となったが、下期は想定外の減速となり通期では減収減益となった。しかし、足元では減速への対応策を講じ、業績改善へ向けて始動している。

同社の2025年12月期の期間においては、日本経済は緩やかな回復傾向にあり、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果がそうした回復を引き続き支えることが期待されていたものの、米国通商政策やウクライナ・中東情勢、物価上昇の継続などの影響に加え、金融資本市場の変動に注意する必要も生じており、先行き不透明な状況が続いた。同社が属する情報サービス業では、各企業においてDXやAXへの取り組みが進み、様々な情報サービスに対するニーズがますます高まった。このような環境のもと、同社はLaKeel DXとLaKeel Appsを提供することで、ユーザー企業のデジタル化やDX推進、AX推進をサポートした。

この結果、LaKeel製品の新規ライセンス販売が、中間期は好調に推移したが、下期は営業の不調などの要因で想定に届かず、加えてコンサルティング案件の受注も厳しかったため、減収となった。利益面では、ライセンス販売の利益率が高いことから、売上総利益率が中間期に比べて下期に大きく落ち込んだ。販管費は想定どおり、AIへの投資や営業強化、採用・育成など先行的費用が拡大、20周年イベントのための一時的費用もあって大幅に増加し、営業利益は2ケタ減益となった。期初予想との比較では、中間期は新規ライセンス販売が想定以上に伸びたことで通期業績予想を上方修正したが、下期はライセンス販売とコンサルティングサービスの受注が想定に届かず下方修正、通期でも業績未達となった。

製品サービスは順調も他サービスをカバーできず

2. サービス別売上高の動向
サービス別の売上高は、プロダクトサービスが4,809百万円(前期比3.8%増)、プロフェッショナルサービスが2,918百万円(同12.4%減)となった。プロダクトサービスのうち製品サービスは2,512百万円(同45.3%増)、コンサルティングサービスは2,295百万円(同21.0%減)だった。製品サービスは順調だったが、コンサルティングサービスとプロフェッショナルサービスの減収をカバーできなかった。

製品サービスのライセンス販売は、LaKeel製品が順調に推移して大幅増収となり、見込み客も着実に増えていることから、想定には未達も前期比という点で実態は順調だったと言える。想定に届かなかったのは、下期に見込んでいたライセンス販売の大型案件を複数受注できなかったことにあるが、契約タイミングと予算策定の巡り合わせにより結果的に過度な見積もりとなったようだ。サブスクリプション(LaKeel製品)はライセンスの順調な増加にあわせ増収となり、KPIもユーザー数が370(前年同期末比7.2%増)、10月~12月のMRR(月間経常収益)が1.27億円(前年同期比22.6%増)、10月~12月のARPUが34.4万円(同14.3%増)と好調に推移した。サブスクリプション(LaKeel製品以外)は、旧式システムのサポートが想定どおりの減少となった。

コンサルティングサービスは減収となったが、ライセンス販売が想定に届かなかったこと、新規プロジェクトの開始が遅れたこと、既存の継続案件の一部で一時的な期ズレが発生して稼働率が下がったことが要因である。プロフェッショナルサービスは、新規システムの開発などによりフロービジネスレベニューが増収となったが、システムが入れ替わるタイミングで保守運用の一部案件が縮小したためリカーリングレベニューが減収となった。ややカバーが遅れているものの、フロービジネスレベニューの増加が将来リカーリングレベニューの増収につながることから、特に問題はなさそうだ。

製品面、営業面でAIへの投資を一層強化

3. 2025年12月期下期減速への対策
下期減速の原因となったライセンス販売とコンサルティングサービスの想定外の低迷に対して、同社は製品面、営業面でAIへの投資を一層強化するなど、既に対策を講じている。製品面では、LaKeel製品のAI化を加速する。LaKeel製品では他社に先んじてAIを取り込んできており、既にLaKeel APPS14製品のうち8製品に導入済みである(2025年12月期末)。しかし、昨今の急速なAIの発展に合わせ、より進化したAIエージェントを組み込む必要が生じた。このためLaKeel HRを中心にAIエージェント化を進めているが、加えて2026年2月にLaKeel DXをグレードアップし、新製品のLaKeel Bluを統合したLaKeel AI Platformをリリースした。これによりユーザー企業のAX推進に大きく貢献する予定である。また、単独でも販売されるLaKeel Bluは、同社ラインナップの拡大だけでなく、ドアノックツールとしてシステムのスクラッチ開発を通じてプロフェッショナルサービスの受注拡大にもつながることが期待される。営業面では、2026年12月期からプロダクトサービスとプロフェッショナルサービスの営業を一体化するとともに、AIエンジニアを増強しており、新規受注、クロスセル、アップセルを強化する。また、比較的AIに馴染みの薄かったプロフェッショナルサービスでもAIへの関与を深め、プログラミングの際にAIを使用できるよう体制の充実を図っている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)

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