区内にもタワマン内にも、“格差”と“序列”がある(イメージ)
地方から見ていると東京都内はどこも同じように見えるかもしれないが、東京23区には純然たる“序列”が存在しているという。上京した人たちも最初は気づかないが、千代田区や港区に住んでいる人から“マウント”をとられるシーンに出くわす。日常の会話のなかで「今住んでいるのはどこか」を頻繁に聞かれるため、次第に“見えない序列”の存在に気づいていくという。
「私は京都出身で、京都市内でも洛中と洛外で分けたり、『あそこは京都やない』と言われたり、いろいろ“やかましい”地域ではありますが、東京では似たようなことをはるかに大きなスケールでやっています。私は家を買う時に、大手町駅まですぐに出られる便利さで、価格も安く、コスパがいいと思って東西線沿線を選びました。ただ、東西線に乗っていると、私個人の体感ですが、関西弁をよく聞くように思います(笑)。コスパを重視する層が集まっていると思うのですが、東京都内に序列があることに後から気づきました。これが実生活の面でも格差につながっていくのです」
そう話すのは、『東京23区中古マンション格差の地図帳』(宝島社)の著者で、不動産ジャーナリストの榊淳司氏である。住人の所得層に応じた“23区内格差”があるのだという。
平均所得とマンション価格の23区ランキング
23区ごとの平均所得で比較すると、もっとも高いのは港区で1169万円、2位が千代田区で979万円、3位が渋谷区で859万円である。一方、平均所得の低いほうは、最下位が足立区で376万円、22位が葛飾区で381万円、21位が板橋区で399万円(総務省「令和6年度市町村税課税状況等の調」から算出)。トップと最下位でおよそ3倍の差がある。
中古マンションの平均価格で比較しても、トップの千代田区は2億45万円、港区は1億5114万円、中央区は1億3628万円であるのに対し、最下位は足立区で3675万円、22位は葛飾区で4163万円、21位は江戸川区で4845万円である(70平米、2026年1月1日時点:過去3か月に「LIFULL HOME’S」に掲載された物件の中から同社が独自に集計した平均価格)。トップと最下位では5.45倍もの開きがあるが、高所得でなければ高額な物件は買えないのだから、当たり前の結果ではある。
