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FiscoNews

【注目トピックス 日本株】フィード・ワン Research Memo(6):「付加価値・ソリューション型」への事業モデル転換を加速

*11:06JST フィード・ワン Research Memo(6):「付加価値・ソリューション型」への事業モデル転換を加速
■トピックス

1. 事業モデル転換
フィード・ワン<2060>は、「数量拡大型」から「付加価値・ソリューション型」への事業モデル転換を加速させる。これまでも、研究開発力による業界に先駆けた取り組みでは定評がある同社だが、さらに危機意識を持ってギアチェンジをする。背景には、穀物・魚粉相場やエネルギー価格の高騰などによるコスト上昇、家畜疾病の蔓延や畜産物相場の高騰などに起因する市場縮小懸念などがある。従来の薄利多売の装置産業では、これらの外部環境の変動の中で収益を確保できないリスクがある。実現のためのドライバーとして、価値創出・課題解決型の製品・技術によるソリューション提供力の強化とサプライチェーン最適化による安定供給モデルの確立に磨きをかける。顧客である畜産農家・養殖業者からすれば、飼料の安定購入のため複数社と取引を行うことは一般的であり、技術力と供給力に優れる同社を取引先の1つとすることは当然の判断とも言える。販売数量については、付加価値の提供と並行して適正な数量水準を確保することが重要であり、その結果として数量面でも着実に拡大するものと考えられる。具体的な展開例として、畜産飼料事業では暑熱対策製品の拡販と収益性向上、牛代用乳(仔牛用の粉ミルク)の工場設備への投資、水産飼料事業では昆虫たんぱく製品の拡販、魚粉平均配合率の低減に取り組む。

2. 中東情勢の影響
中東情勢の緊張に伴い、エネルギー価格の高騰と原料調達不安が続いている。同社にとっては、とうもろこしの相場価格への影響が懸念されるが、とうもろこしの産地は北米などであり、中東情勢の影響は限定的である。また、仮に原料価格が高騰したとしても、四半期に1度の販売価格見直しと配合飼料価格安定制度補填金が制度化されており、業界としての影響が緩和される仕組みが整っている。魚粉に関しては、直近高値を更新しており、コスト高は免れないものの、同社では、無魚粉・低魚粉飼料の先駆者として強みがあり、これらの製品の需要が高まることでシェア拡大のチャンスにもなる。

3. 人的資本の投資効果
同社は人的資本への積極的な投資を行っており、原料調達・製造・研究開発・販売における強みの源泉となっている。同社の人材の特徴としては、理系を中心とした大学院卒が採用人員の半分程度を占めることからも、採用時点でこの業界に興味を持つ優秀な人材が集まってくる。育成にも力を入れており、教育研修費を毎年増加させてきた。同社ならではの資格制度も育成に一役かっている。毎年、プロフェッショナル人材の育成を目的に社内資格制度である「経営指導員試験」を実施する。有資格者は2026年4月時点で63名であり、畜産業・養殖業を深く理解したコンサルティング営業などで活躍する。結果として、営業人員1人当たりの営業利益は、2016年3月期(統合元年)の3,791千円/人から2026年3月期の8,653千円/人まで10年で大きく飛躍した。

■株主還元策

DOE3%を目標とする新配当方針により株主還元を強化

同社は2026年3月期より、株主還元を強化すべく配当方針を変更した。具体的には、長期的発展の礎となる財務体質強化のための内部留保の充実と累進配当を基本に、DOE3%を目標とした。これまでも実質的な累進配当を行ってきたが、配当方針に明記することで、今後の累進配当の継続を明確化した。一時的な業績変動の影響を受けやすい連結配当性向(25%以上を目標)の代わりにDOEを採用することで、安定的な株主還元を図りつつ、中長期的な充実化に努める。

2026年3月期は前期比10.0円増の1株当たり年間配当45.5円(中間普通配当16.0円・記念配当5.0円、期末配当24.5円、DOE3.1%、配当性向27.3%)となった。期末配当は期初予想から3.5円上方修正され、DOE3.0%の目標を達成した。2027年3月期は同6.5円増の1株当たり年間配当52.0円(中間配当26.0円、期末配当26.0円、配当性向30.6%)を予想する。今後は安定配当とともに配当水準の向上が期待できる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

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