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盛り上がる“オーディション番組” 注目される「選ばれなかったアイドル」にあるドラマ

“日プ”が最初に生んだのはボーイズグループ・JO1(時事通信フォト)

“日プ”が最初に生んだのはボーイズグループ・JO1(時事通信フォト)

選ばれなかったアイドルにこそドラマがある

 そのときすぐに努力が報われなかったとしても、人生は続く。内田のように、経験を生かしてより羽ばたくこともできるのだ。私たちはそうした彼、彼女たちの“諦めない姿”、“努力し続けられる才能”にも惚れ込むからこそ、オーディション番組から目が離せないのかもしれない。芸能界随一の“日プファン”としてシーズン1から見守ってきたというニッチェの近藤くみこ(41才)もまた、「選ばれなかったアイドルにこそドラマがある」と語る。

「オーディション番組で落選してしまった後、番組に出たことで誰かの目に留まって、ほかのグループでデビューするようなケースもある。そういった意味では選ばれなかった子にこそドラマがあるとも言えるでしょう。

 今回の日プでもファイナルまで残った田中優希ちゃんは手足が長く、ダンスがダイナミックで、そしてとにかく品があり、自分を解放できない悩みに直面して流す涙が美しく、落選してしまったものの圧倒的なオーラがありました。違うグループでのデビューの可能性もあるでしょうし、これからの活躍に期待したいですね」

 実は『ME:I』に選ばれたメンバーにも「再チャレンジ組」は少なくない。櫻井美羽、山本すず、加藤心は過去に韓国の芸能事務所に所属するも芽が出ず、選抜1位に輝いた笠原桃奈はハロー!プロジェクトのアイドルグループ・アンジュルムの元メンバーだった。オーディション番組に詰まった“人間ドラマ”は教育や人事の教材にもなりうると力説するのは、インフルエンサーや起業家など多方面で活躍する田端信太郎さん。

「夢に向かって努力する姿を見て“自分も頑張ろう”と思うと同時に、これだけやってもダメなのかという厳しい現実も学べます。また、どんなにつらい状況でも表情に悲壮感がにじみ出てしまうと票が伸びないということから、人に支持されるためには愛嬌が大事であることがわかる。

『配慮はするけど遠慮はしない』と断言し、練習生の心を開き、導くトレーナーの指導からは優しさと厳しさのバランスや、どうしたら相手の心の殻を破ることができるかのヒントが見て取れます。取引先に好かれる方法や部下の育成法など、ビジネスでも応用できることが多い」

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