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『鬼滅の刃』が再生させた「映画を見る若者」「お金を使う若者」の心の内

「若者の映画離れ」は間違いだったのか?(時事通信フォト)

「若者の映画離れ」は間違いだったのか?(時事通信フォト)

 社会現象といえる盛り上がりを見せている『鬼滅の刃』。わずか10日間で興行収入100億円を突破した映画『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』関連ニュースは連日のように報じられ、“特需”にあやかりたい企業がコラボした商品も後を絶たない。今や『鬼滅の刃』という言葉を見聞しない日はないと言っていいだろう。若者を中心に絶大に支持されている同作品。巷間言われてきた「若者の映画離れ」「若者はお金を使わない」という言葉も、ひっくり返されている印象だ。

 20代の男性会社員・Aさんは、もともとメディアで「若者の映画離れ」と言われていることにピンと来ていなかった。「そもそも映画から離れていない」と話す。

「『映画離れ』ではなく、『映画館離れ』だったのではないでしょうか。実際、私の場合、配信やDVDなどで映画を見てきたので、映画自体からは離れていません。ただ、『今、映画館に行って見たい』と思う作品が少なかった。時間が経てば映画館に行かなくても見られるのだから、少し我慢していただけ。でも、今回の『鬼滅』は、すぐ見たかった。面白い作品があれば映画館に足を運ぶことの証明ですね」(Aさん)

 30代の男性会社員・Bさんは、映画館が『鬼滅の刃』を上映する回数する多さに注目する。映画館によっては、早朝から深夜まで1日に約30回以上の上映があり、「最初はめちゃくちゃ驚いたけどテレワークになった今はラッキーだと思いました」と明かす。

「映画館が『鬼滅』に“全集中”しすぎで笑いましたね。今はテレワークで通勤時間がなくなった分、時間に余裕もできたので、勤務時間前の早朝に見に行きました。初めての経験で新鮮そのもの。週末の飲み会もめっきりなくなったので、土曜の早朝とか午前中に映画を見るという選択肢も生まれた。今週3回目を見に行こうかと思っています。時間の選択肢があれば、映画館に見に行くんですよね」

 また、「若者がお金を使わない」とも言われる中、『鬼滅の刃』のグッズなどにお金を注ぎ込みすぎて“鬼滅貧乏”なる言葉まで生まれている。20代の女性会社員・Cさんもその1人だ。「沼にハマるとはこういうこと」と笑う。

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