高身長といえば、「スタイルが良い」「モデルみたい」など、ポジティブなイメージを持つ人も少なくないだろうが、必ずしも良いことばかりではない。特に女性の場合、身長が高いゆえの悩みもあるようだ。厚生労働省の「国民健康・栄養調査(2018年)」によると、女性の平均身長は20代が158.7cm、30代が158.3cm、40代が158.7cm。そうした平均値よりも約10cm以上高い、「170cm台の女性たち」が背が高いゆえの悩みを語った──。
「スポーツのできない高身長女子」の劣等感
30代女性・Aさん(広告代理店勤務)の身長は175cm。小学校卒業時にはすでに161cmあったという。高身長で「うらやましい」と言われることも多かったが、本人にとってはコンプレックスだったという。
「まだ中学生なのに、『大人料金』疑惑の目を向けられることはしょっちゅうで、面倒でした。また身長に比例して当然体重も多いわけですが、どうしても“平均値”からはかなり外れる。それが嫌でしたね……。足のサイズも、26cmとか27cmとかなので、レディスの靴がなくて、結果的にメンズのスニーカーを履くことが多いです。
バレーやバスケみたいに身長を活かせるスポーツに興味を持てればまだよかったのでしょうが、私はスポーツは全くダメ。学生時代はよく『やればいいのに、もったいない』と言われたものです。スポーツのできない高身長なんて価値がないのかなって、落ち込んだこともありました」(Aさん)
常に自信を持てないAさんだったが、大学時代に留学生の外国人との交流で考え方が変わった。
「私より高身長のアメリカ人の女性から、『何でコンプレックスなの? それもあなたの魅力だし、個性と受け止めればいいんだよ。胸を張って!』と言われてから、楽になりました。今でもこの言葉を大切にしています」(Aさん)